娘ちゃんの鬼門・物理。

前回、恐ろしい点数をとったので夏休み中にどうにかしなさい!というわたしに対して、娘が打ち出した案は「従兄弟のお兄ちゃんを召喚して1日物理漬けDAYを作る!」でした。

あ、それいいかも。

 

従兄弟のお兄ちゃんは大学生だけどバイトで個別塾の先生をやっていて得意分野は高校数学と物理。

・1学期にやった範囲を理解すること

・2学期の範囲を予習してもらうこと

この2つが必要なので、確かに時間が必要で丸1日というのが素敵!

 

娘の習いごとは、メインはもちろんレッスン生だけど、クラスによっては先生のサポーターや広報役を担っているので、そのお礼にわたしがamazonカードを受け取っているのです。(他のプリペイドカードでないので子どもが自分で課金やら買い食いやらできないようにamazonなのです。先生も気をつかってくださっている!)

そちらの複数回分を使うそうです。

まさかの自費で家庭教師のお願い。

貯めておいて良かったね!

 

今までもわからない問題などを短時間で教えてもらったことはあったのですが、対面で長時間というのは初めてで、横で聞いてて興味津々。

お兄ちゃんのお母さん(=義妹)がLINEで「時間通りに来られてる?」「どんな服、着てる?」「挨拶できた?靴はそろえた?」から始まって、ふたりの写真を見ては「後ろから髪切って!」「勉強ちゃんと教えていられる?」と心配のオンパレード。

 

その心配、わかる!でも大丈夫。

まずは物理そのものじゃなくて、何のために勉強をするのかということから確認しているよ!

「じゃあ、1学期の復習と次回のテスト勉強だね」みたいな感じで。

 

と答えると「えーーーー!あの子、自分はテスト勉強なんてやったことないくせに!あの子の辞書にテスト勉強って言葉があったこと自体、驚きだわ」とLINEが来たので「個別の塾でインストールされたんじゃない?」「そうだね、きっと」と親が大盛り上がり。

 

基本、いっしょに旅行や博物館に行ったりする気の合うふたりなので、物理が行われている場を「摩擦がない異世界だから、こんなことが起きちゃう!」などと、ふたりで想像上の世界を作り上げてから問題を解いていっているのが微笑ましかったです。

どうぶつの森のキャラクターたちを見ているかのよう(笑)

それでいてガッツリ厳しく物理のルールを教えてくれて、本当に甥っ子くん立派になりました!

 

で、今度は娘の話なのですが、義理の母が認知症になってしまい、それを聞いて自分の得意なことで認知症対策のオンラインプログラムを組んでくれました。

お兄ちゃん含む従兄弟や親類を招待し、後輩ちゃんをサポーターとして構え、説明のパワポを作り、ZOOMでミーティング室を設定して40分のレッスンで先生としてしっかり采配をふるってくれました。

 

従兄弟のお兄さんも甘えん坊で何もできないとお母さん(義妹)は思っていて。

わたし夫も娘は甘えん坊で人に頼りっぱなしと思っていて。

 

だけど親の知らないところで、優秀な家庭教師になったり、複数の生徒をまとめる(親的にはここに感動)オンラインレッスンの先生になったり、立場が変わればしっかりできている、そんな一面があったのです。

親はつい自虐的な目線になってしまい、ダメなところばかりを見てしまうのですが、もはや親を超えているところなんてたくさんある。

で、一歩飛躍させるには「立場」そのものを作っていく機会が大事なのだと思いました。

 

先日、娘の習っているリベラルアーツを教える大学の先生から「大人でもこの教育を学んで仕事にしたいという人がたくさんいます。そしてたくさんわたしのところに来ます。でもあなたのように『●●がこういうことに困っているから彼らに向けてこういうレッスンをこんなコンセプトで考えました。やってみてもいいですか?』と聞いてきてくれた人は初めてです。あなたはもう立派な先生です」という言葉をいただいて、横で泣きそうになりました。

 

なんだろう。もう勉強とか定期テストの点数とか偏差値とか大学とか総合選抜とか、そんなことは全部とっぱらって、あんなに日常はダメダメなのに、いつのまにそんなに崇高なことを考えていたのだよ……と、その成長に軽く震えた夏休みでした。

旅行に一緒に行った夫なぞ「ありゃーダメだ」と言いながら帰ってきたので、まさにたまげていました。

でも家ではやっぱりグダグダです。

もしかして外から見て超立派な子も、家ではグダグダなのかもしれない。そう思いたい。そう思おうw

 

ところで、なのですが。

ブログにあえて書こうと思うのは、娘を見ていて印象が強かった出来事だけなので、つい「ある時は頼りないダメダメJK!またある時は習いごとに邁進するヤル気女子!しかしてその実体は……」と、不安定かつ謎の印象を与えてしまっているかなと心配しています。

しかして、その実体はキューティハニー、ではなく、ごくごく普通の良いところも悪いところもある女の子なのです。

最近はブログを書いていると、娘の実像からどんどん乖離してしまうなあと、ちょっと悩んでいる昨今です。

 

なお、宿題は終わっていないことを生暖かい気持ちでここに報告したいと思います!