やっと晴れました。

やっと学校が始まりました。

 

「お母さんの誘いは断らないって決めてる。断って行かないで、そのあとホームページでレポート見て行けば良かったー!って、何度も後悔したから」と可愛いことを言ってくれる娘ちゃんですが、さすがに東京国立博物館『中尊寺金色堂』は行かないかな、と学校が始まるのを待っていました。

 

でも、すぐ近くの東京藝術大学大学美術館でやっている『大吉原展』は絶対に行く、と言っていたので、帰り道ひとりで寄りたいのを必死で我慢。

浮世絵はその時代におけるマスメディアの性質全てを担っていて、1枚の絵の中で大量の情報を発信しているので脳で処理するのがものすごく気持ちいいな、と思っています。

特に複数の人数が描かれたものは、時代や状況、人々の格差、関係性なども見てとれるし、傾城が描かれた浮世絵は現代でいえばアイドル雑誌『明星』やブロマイドのマルベル堂、化粧に注目する女性からは『美ST』なの機能も兼ねているので華やかだろうし、とっても楽しみです。

 

上野から向かって帰りは散歩がてら日暮里に抜けたので東京藝大の前を通ったのですが、100回ぐらい「東京藝大いい」「東京藝大すばらしい」「東京藝大かっこいい」「東京藝大最高」「東京藝大大好き」などと東京藝大礼賛を心の中で唱えていましたw

 

それにしても今の子たちはわたしたちの時代に比べて、やろうと思えばさまざまな体験ができて本当にうらやましい。

しかも切り口が古くさいお仕着せじゃなくなっているのが最もうらやましい点です。

特に「美術」とか「音楽」とか、そういうくくりに入らない「表現」という芸術が浮上してきているのが素晴らしい。

これも東京藝大の先端芸術学科の台頭によるものだと思っています。

「美術」「音楽」という、伝家の宝刀を後生大事にして、孤高の大学として「ここは美術と音楽の特殊な才能を持つ人間だけの大学ですので!」と純粋培養の芸術以外を拒否することだってできたのに、あえて「表現」というところまで幅を広げたというのが真の芸術大学ゆえんだと考えるのです。

(その分、倍率も凄まじいですが)

 

総合大学の学科もバラエティ豊かになってきているのを感じます。

工学も、化学も、最後はなんらかのインダストリアルな形になる、情報も伝える時には伝わりやすい形に変える必要がある。

そんなSTEAM教育という観点だけでなく、文系でもリベラルアーツの動きが活発になってきているようで、各大学に楽しそうな学部が増えてきていて、昔の「文系?理系?」みたいな切り口でなくなってきているのがとても面白いです。

 

問題なのは、娘よりわたしのほうが「えー!この大学でこんなに面白そうなことを!」と、大学のホームページをネットサーフィンしていることです。

娘よ、君の進路だ人生なのだ!