結局、娘のお勉強のことについて書き続けているのは、その先にある「お仕事」、そして既に始まってはいるけど固まってはいない「人生」に向けての準備段階と捉えているからである、と今日はそんなことを考えていました。
娘が定期試験前で忙しそうにしており、「お母さん、今日こそ邪魔しないでね」と言われて仕方なく……orz
●子どもが高校にあがるにあたって何か自分らしい仕事をしたい、手に職があれば良かった、子どもには持たせたい、というママ友ちゃん。
●わたしと同じ職種に進みたい、母校の友だちの20歳の娘ちゃん。
ここ数日、そんなふたりとランチしながらお話を伺っていたのですが、つまるところ娘の勉強は(来週から始まる娘の期末テストも含め)これから延々と続く人生の通過点のひとつだから大事に扱ってほしいと、わたしは思っているのだな、と逆に気づかせてもらいました。
勉強そのもの、点数そのもの、偏差値そのもの、学歴そのもの、ではなく、今やらねばならないことに向き合う姿勢が美しくあって欲しい、そう思って、この勉強方法備忘録を書いているのかな、と。
だよね。わたしのような人間が、なぜ「勉強」に拘泥しブログまで書くのか不思議だと、今までずっと思っていたところです。
で、結局ママ友に言ったのは「極めて好きなことを見つけて精進し、それを人の役に立てられる仕事ができたら素敵だよね」であり、20歳の女の子に言ったのは「人生そんなに短くないから、最短で行きたい場所に行ける道が遮断されていても、ずっと粘り続けていたら違うルートで行けるよ」でした。
すごく普通のことです。
でも、その「好き」「ずっと」は、ある程度の過剰さを持っていないと仕事にはたどり着かないのかな、という実感もこめてお話しました。
さて、仕事とは全く関係ないわたしの趣味があります。
それは漆のお弁当箱集めです。
作家さんにオーダーして作っていただいたものも含む、自慢の漆弁当箱でお弁当を作るたびに「見て見てお弁当箱、可愛いでしょう!」とSNSで上げていき、クローズドな場所であるのをいいことに、箱についての勝手な妄想や理論をあーでもないこーでもないと書いていたら、なんとお弁当の仕事をいただいてしまいました。
もちろん食のプロではないわたしですので「お弁当を作って」とか「お弁当のレシピを考えて」などではありません。
では、どんな「お弁当」のお仕事をいただけたかというと。
例えば海外の日本人小学校の方からのご依頼で「日本のお弁当ってなんだろう」という概念を親子向けに授業をする。
渡す母側、受け取る子ども側、両側面から見たお弁当というものの存在意義を平易な日本語で説明する授業を作りました。キッズがいるのでアシスタントの娘ちゃんは大人気w
かのレシピサイトさんへはお弁当作りへのモチベーションや写真の撮り方などについてお話させていただき、食品会社さんからはお店で扱う漆のお弁当箱の選定アドバイスなど、身に余る立場でひたすらお弁当箱愛を語らせていただきました。
たいへん素晴らしい経験でしたし、同席してもらう娘にとってもエキサイティングな時間だったことでしょう。
お誘いくださった皆さまはもちろんのこと、お弁当箱という筐体を生み出してくれた先人の知恵や漆の木には感謝しかないです。
(ちなみにわたしが好きなのは「お弁当箱」であって「お弁当」ではなく、「お弁当」は「お弁当箱という素晴らしいものを彩るもの」という立ち位置になります。中に違ったものを容れられる四角いものが大好きなのです。ゲームボーイカラーから始まっていますw
で、結局なにが言いたいかと言うと、いま人が求めているのって、ある種の「過剰」さなのかなと思ったのです。
溢れ出る過剰さに人は集まってくる。
だから、誰より好きなものを作り、人が呆れるほどに継続させる。
とても過剰な行為です。
そこに「ちょっと変わった仕事がしたいから」とか、「人に使われるのがイヤだから」とか、そういう気持ちもあっていいと思います。それよりも意味不明なほどに好きで、誰に「は?(笑)」と言われても突き進む力があればいい。
わたしが若い頃は人からはみ出るな、ルールの中で生きろ、だの言われていましたが、真っ向から逆らって生きて良かった。
(なぜ、そこに至ったかはわたしの中学受験失敗が大きく絡んでいます。その話はまた今度♪)
今は、人からはみ出た部分、ルールを超越した部分が注目を集める時代なんじゃないかと思います。
さて、そこで気になるのは。
わたしは時代に逆らって生きていたので、今なんとなく生きやすい時代に変わってくれたな、と感じています。
それゆえ娘には今っぽい非認知能力を重視した教育をしてきたつもりなのですが、これがン十年後にはものすごい重い枷になっていたらどうしよう説もあるわけです。
時代は変わるから。
価値観というものは、どうしようもなく流転するから。
ま、それも先に話しておけば、娘なら思い出して身軽に回避してくれるでしょう。
夫が「好きなものができることが一番のモチベーションになる」が、巡り巡ってやっぱり一番か、と思い至ったことは、くやしいから言わないでおこうw
(きっと後にアメ限格納)
(と、言いつつ具体企業名を減筆して、も一度公開)