テストも終わり、あとは首を洗って待つのみ。

 

娘ちゃんは、Re:テストが終わった瞬間から始まる従兄弟のお兄ちゃんと行く科学系ワークショップ生活、わたしとアート系お出かけ生活、友だちとオタ活生活のスタートを切っています。昨日は位相転換の実験を楽しんでいました。

 

で、定期テスト中、勉強している娘の横で『進撃の巨人』を1巻から読み返していて気づいたんです。

 

巨人=勉強

娘の敵=巨人への恐怖心

 

だな、と。

 

恐怖を細分化すると、この5つ。

●巨人が大きすぎて全体像が掴めない

●巨人を倒せた前例がない

●巨人を倒す方法がわからない

●次々と新しい奇行種が襲ってくる

●部隊(塾)に所属せず、単独で戦っている

●上記の理由により、回避行動しか考えられない

 

今までわたしは大きな勘違いをしていました。

得意科目をがんばって満点をとれれば、他の教科の勉強方法も追随してわかるようになるのではないかと。

 

でもそれは「巨人を倒す」という行為ではなく、元から好きでそれなりの土壌を持っていた野菜栽培に、良い肥料や強い品種の苗の提供をして、形の整った甘くジューシーな人参が収穫できるようになりました、というだけの話でした。

なので本人が巨人と認識している科目には一切の作用もせず、ただひたすら人参の美味しさだけが安定していく話でした。

 

目の前にそびえる、果てしなく大きな躯の巨人にたいする恐怖。

しかも教科によって市販の教科書を使っていたり、学校専用のテキストだったり、プリントがメインだったり、全てが奇行種なので、ひとつの攻撃パターンが通用しない。

さらに面倒なのが、「いつでも助けるよ」と言っている母にも「助けて」と言えない、すくみ切った足。

 

「社会、口頭テストできるからいつでも言ってね!」と言っても半泣きで「6時間後にならないと覚えられない!」なんてトンチンカンな返事がかえってくる。

いや、それ22時だし。寝る時間だし。

 

あえて絶対に無理な予定をたてて、台無しにして「だから無理だったじゃん」という回避行動をしているように思えます。

 

そこでまずは巨人の大きさを捉えられるようにしてみました。

 

<以下を把握;社会バージョン>

●準拠の問題集だと範囲は何ページか。

●難しい応用問題を抜かすと何ページになるか。

●内容は、何項目に分けられるか。

●1項目は何分ぐらいで覚えてお母さんテストに入れるか。

 

1個1個の質問をしていくうちに、

「全体は30ページだけど、応用がなければ22ページ!項目は4つに分かれていて、1項目はだいたい5ページぐらい。これなら30分で覚えてお母さん口頭テストできるー!そしたら2時間で1周できるー!」と安心して、高い高いウォールの中から出てきてくれました。

助かったのは、中3になったぐらいから自分の能力を把握して、時間の感覚がわかるようになっていたことです。

これは常にタイマーをかけさせ続けていた結果かもしれません。タイマーを教えてくれた従姉妹ちゃん、スタディタイムを作ってくれた陰山英男先生ありがとうございます。

 

さて、巨人の全体像をつかめ、時間管理もうまくいき、口頭テストの結果も良いと勝利体験を得ることができるので、あがり調子になり「応用問題もやってみようかな」「学校のプリントも見てみたい」なんて言い出します。プチ成功体験すごい。

 

1回は社会という奇行種を倒せたとしても、次の古典には準拠している問題集がないので別のタイプの巨人と向き合わねばなりません。

 

とはいえ、さすがに巨人を倒すと言ってもラスボスに対峙するわけでなし、1年ぐらいかけていろんなパターンで各教科を攻略し、ちょっと新しい種の巨人が出てきても「あの時の作戦と、あの時の作戦を組み合わせたら倒せそうだな」なんて戦術を自分で考えられるようになればいいな、と思っています。

それが娘が得られるべく自走であり自考なのかなと。

 

しかし『進撃の巨人』は良い!

内容をすっかり忘れていたので今は復習として読んで、次の回で伏線回収をしよう。

感動にふける母を横に、よく勉強できるものだな、と、調子にのった時の集中力には感謝しかありません。