こちらは前回の記事の続きです。最初から読む際はこちらからお願いしますm(_ _)m
 
 
前回までは381系やくもの6両目まで書いてきました。前回に引き続き、7両目のクハ381-112を見ていきましょう。
 
 
 
クハ381-112
 
 こちらは2016年に福知山電車区からやってきた車両です。元々はくろしお用として使われていましたが、287系が増備されたことにより福知山電車区へ編成ごと転属、183系を置き換え、「はしだて」などの京阪神と北近畿を結ぶ特急用に使われました。
福知山線や嵯峨野線は、振り子式に対応できる設備がないため、当初は振り子装置をオフにしていましたが、のちに乗り心地改善のため傾斜角を5%から3%に変更した上で運用していました。変更を行なったことで、1000番台に変更され、元々の車番は塗装によって隠されていました。
福知山電車区FE62編成(クハ381-1109
 
ちょうど同じ改造をされている車両の写真がSSDにあったので貼ってみました(笑)FE62編成のクハ381もやくもへ転用しているみたいですね。よく見るともともとの車番と1000番台化された車番が見えると思います。
2015年に683系から直流化改造された289系投入に伴い、運用を離脱。2016年に増結作業を簡略化のために制御車がそれぞれ出雲支所へ寄せ集められモハ1ユニットとともに運用されています。
その際に傾斜角を元の値に修正し、落成当初の車番・クハ381-112に戻されています。
 
このように色々な経歴を持つ車両なので、他の車両と違う点がそこそこあります笑
車両番号は国鉄からの切り文字で、サボ受けも残り、号車番号札や特急札が備えられ、行先表示器も幕式、Hゴムも灰色になっており、一番国鉄時代に近い形態となっています。
模型でもその表現がなされていることがわかります!
 
 
ちなみに制御車(クハ381)全てが100番台となっている理由は改造したというわけではなく、貫通機構ありと非貫通があり、後者が100番台であり、JR西日本は貫通機構を持つクハ381形を保有していなかったからです。
 
貫通機構を持つ0番台は全てJR東海へ継承されており、旅客車両としては営業終了していますが、愛知県名古屋市にあるリニア・鉄道館にて収蔵車両として保存され、車両の外観や車内の一部を観察することができます(クハ381-1)。
 
 
 
純正の室内灯も買っておいたので取り付けてみました!
 
使用したのはLED室内灯クリア 6両分とLED室内灯クリア(電球色)です!
 
電球色はグリーン車用として購入しています。
 
クロ381-122
サハ381-228
 
クロは電球色をそのままで、その他の車両は蛍光灯の色具合を出すために付属のカラーフィルターを入れています。
 
 
 
いい感じに車内が照らされていますね♪
同じ線区を走る115系やEF64形を走らせるとより伯備線の雰囲気が出て楽しいでしょうね😀
特急やくもは1時間に1本という高頻度運転をしているため、普通列車よりも対向のやくもとすれ違うことが多いのでもう1本あってもよさそうです。
やくもが走る伯備線はすごく風光明媚なところを走るので、現車に乗って伯備線の旅情を味わいに出かけてみたくなってきます笑
JR西日本から引退のタイムリミットも宣告されているので早いうちに行ったほうがよさそうですw
今回も最後までお読みいただきありがとうございます😊
 
 
 
☆国鉄381系振り子式直流特急型電車の解説☆
 
 国鉄381系は、中央西線の電化にあたり、ネックであった曲線連続区間高速化のために開発された車両です。屋根上機器はベンチレータ等に最小限にし、出来るだけ床下に機器類を集め低重心化、アルミニウム車体を導入し大幅な車体軽量化、591系試験車のデータを元にした自然振り子装置を導入し、高速化が図られています。実際に曲線通過速度は本則+20km/hとなっており、R400のカーブを90km/h以上で通過可能な性能となっています。
381系が採用した自然振り子は車両がカーブの外側へ行こうとする力で作用するため、動作にワンテンポ遅れて、かえって乗り心地が悪く感じることがあります。そのため、自然振り子式を採用した営業用車両は381系だけで、以降はよりデジタル化した制御式自然振り子装置や振り子式より安価に採用できる空気バネ式車体傾斜装置を導入している車両が多くなっています。制御式振り子と空気ばね式車体傾斜装置を組み合わせたハイブリット式も登場しましたが、試験段階で打ち切られたため、現存しません。
 特急「しなの」の運転を皮切りに大阪-新宮間の特急「くろしお」、1982年には伯備線電化とともに特急「やくも」に投入。他線区でも導入を検討されたようですが、車両製造費が高いのと国鉄財政の逼迫化により1984年以降の新規投入は見送られました。そのため、国鉄時代でも「くろしお」用車両が不足した際は、「やくも」用車両が転属させて、ねん出していたそうです。
JR化後はJR東海やJR西日本に継承され、中間車から改造したパノラマ車両が両社から登場し、JR東海はクロ381形10番台、JR西日本はクロ380形を名乗っています。
 JR東海では99年に定期運用終了、以降は波動用として残り最後の1編成が2008年に引退しています。
 一方、JR西日本では2016年には「くろしお」から引退していますが、62両がやくもとして2024年まで活躍し続ける見込みとなっています。この381系は定期運用を持つ最後の国鉄型特急電車としてマニアの中では注目されています。