図書館閉鎖中ため人気の時代小説『流人道中記』を読む。 | ・・・   旅と映画とB級グルメ と ちょっと本 のブログ

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大旗本であった青山が不貞の疑いをかけられ切腹を命じられるが、固辞したために協議した末に言い渡されたのは蝦夷松前藩預かり。罪送人は弱冠19才の与力石川だ。貫禄充分で人間味もある青山に対し石川は己が罪送人だという以外は何1つ優位に立つ要素はなくギクシャクしながらの道中が始まる。道中色んな出来事があり青山の人としての器の大きさや不貞の真実が明かされる。壬生義士伝と同じく、武士というものが抱え持つ根本的な矛盾に逃げることなく真っ向から立ち向かい腹を括った姿が胸を打つ。浅田さんの久しぶりの傑作ではないだろうか。乙次郎と玄蕃が行く先々で出会う人々の物語でも読ませます。短いエピソードであっても、それぞれの人生が鮮やかに浮かび上がるのは、浅田さんの熟達の技ゆえでしょう。
なぜか憎めないその人は、はたして仏か罪人か
流刑に処された玄蕃は、元は三千石の旗本。流人の立場にもかかわらず、高い宿に泊まりたがり、昼から酒を欲し、わがまま三昧。挙句、押送人の石川を揶揄しだす始末です。
夫に先立たれた旅籠の女店主、目の見えぬ按摩師、父の敵討ちに彷徨う旅人、天下の盗人……。流刑地へ向かう長い旅路では、さまざまな人との出会いがあり、人の数だけ苦悩も。
いい加減に見えながらも、悩める人々を見捨てておけない玄蕃。玄蕃をただの「罪人」と思っていた石川の心情も、徐々に変化していきます。
そして、恥をさらしても、家族を捨てても、玄蕃が死ねない理由とは……。

幕末に近いこの時代、流刑地が伊豆諸島ではない理由は諸外国の船が出没するために流刑地としては蝦夷地なっている。