『家へ帰ろう』 ブエノスアイレス→マドリード→ウッチ最高のロードムービーを見た | ・・・   旅と映画とB級グルメ と ちょっと本 のブログ

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『家へ帰ろう The Last Suit』


監督: パブロ・ソラルス
世界中から大絶賛、観客賞総ナメの感動作!

アルゼンチンに住む88歳の仕立屋アブラハムは、施設に入れようとしている家族から逃れ、ポーランドへ向かうための旅に出る。目的は70年前にホロコーストから命を救ってくれた親友に自分が仕立てた「最後のスーツ」を渡すこと。
飛行機で隣り合わせた青年、マドリッドのホテルの女主人。パリからドイツを通らずポーランドへ列車で訪れることはできないか、と四苦八苦するアブラハムを助けるドイツ人の文化人類学者など、旅の途中で出会う人たちは、アブラハムの力になろうと自然体で受け入れ、手助けする。
パリのGare de l'Est駅で、彼は厄介な問題に直面しています。どうすればドイツに足を踏み入れることなくポーランドに行くことができますか? 彼が彼を助けようとしている多言語ドイツ人類学者、イングリッド(Julia Beerhold)に語るように、ユダヤ人が彼女の国を列車で旅行しているという考えは、彼にとって非常に不愉快な含意を持っています。 非常に親切で忍耐強いIngridが彼女の世代のドイツ人が彼らの過去の責任を受け入れたと説明した後、彼は彼女と彼の最も破壊的な経験の物語を共有します。
たどり着いた場所は70年前と同じ佇まいをしていた。アブラハムは親友と再会できるのか、人生最後の旅に“奇跡”は訪れるのか…。公式サイトより
 
監督の話より
 私が初めて「ポーランド」という単語を聞いたのは6歳の時です。父方の祖父フアンおじいちゃんの家では、その“悪い言葉”は禁じられていると知りました。一族の集まりの時に誰かが「ポーランド」と言った途端非常に緊迫した沈黙が流れ、それがとても怖かったことが記憶に深く刻み込まれています。ある時、私は父に「ポーランドとは何かを罵る汚い言葉なのか、どういう意味なのか」と尋ねましたが「それがおじいちゃんの家では禁じられている言葉だ」と言うだけでした。それから数日間何度も寝る前に同じ質問をして父を困らせました。そして、ようやくある分かりにくい不思議な事情を教わりました。「ポーランド」とはアルゼンチンと同じく「国」のことで、フアンおじいちゃんはポーランドで生まれたのに、ユダヤ人であることでその国を離れなければならなかったのです。自分がユダヤ人であると知ったのもこの時です。  
 親戚から《別の人生》を尋ねられた時の、フアンおじいちゃんが見せた憎しみの表情とその場に流れた沈黙を思い出すたびに、私は怖れを感じながら育ちました。私が訊き続けていくうちに、皆さんが知っているようなポーランドでのユダヤ人への迫害のことを理解したのです。ナチスはユダヤ人を根絶することを決め、1939年のポーランド侵略後には辛うじて生き残ったユダヤ人はたったの10%だったのです。
 成長するにつれ、自分の人生はポーランドで起こった事態によって運命づけられたのではないかと感じるようになりました。もっと多くのことを知りたくて、尋ね歩きましたが、通り一遍の答えしか得られませんでした。ポーランドに取り残されそこで死んだ人々、留まることができた人、ガス室に送られた人々の詳細、名前、顔、その親族たち―そういった側面は誰にも語られませんでした。ホロコーストをなんとか生き延びた人たちについて言及する人もいなかったのです。

 The Last Suit スーツを届けることはできるのか?

 

重厚なテーマにアプローチし、軽快なタッチで深刻な物語を照らします。 そしてスペイン語、イディッシュ語、ドイツ語、そしてポーランド語の組み合わせで、それは世界中を駆け巡る驚き、飛行機、電車、そして・・・・・・・・ロードムービーです。
実際は、南まわりなら、パリ→マルセイユ→ミラノ→プラハ→ウッチまで列車でドイツを通らず行くことも可能ですけどね。