作家 高橋 ブランカ
朝日カルチャーセンター講座 セリビアを知る 高橋ブランカ 受講して。
講座内容
日本から遠く離れた、日本人には知名度の低い国から来る人はみんな似ているような問題を抱えています。「お国はどちらですか」と訊かれて「セルビア」と答えると、大体の日本の方は「ああ、セビリア!」と納得して、『理髪師』を使った洒落を言ったりします。今回は徹底的にセルビアの歴史や文化について話します。
ユーゴスラヴィア社会主義連邦共和国の核心にあって、ユーゴスラヴィアが崩壊した後で再びセルビアとして世界の舞台に現れた国です。イベリア半島ではなく、バルカン半島にあり、スラヴ語族のセルボ・クロアチア語で話されている国です。人口は700万人ぐらいで、面積もそんなに広くないですが、食べ物は美味しく、セルビア人は陽気で、お客さんのもてなし方が温かいので、一度訪れた人は必ずまた行きたくなる国です。
セルビアを知る
セルビアにも理髪師はいるのですが、それはセリビアのではなくて、セルビアの理髪師です。片仮名がいたずらして、その二つの地名が、日本でこんがらがっています。Sevilla Serbia.片仮名こそが日本人の外国語の取得への一番の妨げだと私は思いますが、それはさておき、セルビアを知るのに必要なのはこれです--.
――最初にセルビア王国があって、それから(1918年)ユーゴスラヴィアができて、2006年から再びセルビア(今度は共和国)として世界の舞台に現る。
ユーゴスラヴィアの時代では、半分冗談でこんなことを教わりました。「我が国はBRIGAMAに囲まれている」、と。訳して、SHINPAI(心配)に囲まれている。B-ブルガリア、R-ルーマニア、I-イタリア、G-ギリシャ、A-オーストリア、M-Magyar(ハンガリー)、A-アルバニア。確かに、バルカン半島に位置すると、色々と心配せざるを得ません。隣人といい関係を保てる時代もあれば、国の一部を食いちぎられる時もあります。ユーゴスラヴィアが再びセルビア(そしてどんどん小さくなりつつあるセルビアまで)縮小した諸理由の中で隣人の「食欲」も関係していることは歪めない。
ユーゴスラヴィアがかって東(ソ連)の衛星国でもなく、アメリカ(西)側でもなかった様に、今のセルビアもロシアにもEUにも属しないで独自の道を歩もうとしています。時たま八方美人でなければならない。それができない時に空爆されます。
現在(2018年2月10日)に起業家イーロン・マスクの真っ赤なテラス車が火星の軌道に向かっています。「テスラ」という名前をなんとなくご存じの方にお教えします――ニコラ・テスラはセルビア人の(19世紀中期から20世紀中期の電気技師、発明家である。交流電気方式、無線操縦、蛍光灯、空中放電実験で有名なテスラコイルなど多数の発明や、「世界システム」なる全地球的送電システムなど壮大な提唱もあり、磁束密度の単位「テスラ」にその名を残している。)発明家、正真正銘の天才でした。
長年ユニクロがスポンサーだったテニス選手ノヴァク・ジョコヴィッチも(現在絶好調ではないにしても)、天才だと言われています。カンヌ映画祭で二回もパームドールを受賞した映画監督は一人しかいません。セリビア人のエミール・クスリトリッツァです。(「アンダーグランド」をまでご覧になっていない方はいらっしゃらないでしょう)。
騙されたと思って一度セルビアに行ってみてください。気に入らないことにも、勿論、出逢われるでしょうけども、全体的にいい刺激になる、と保障します。
高橋ブランカ 当日の資料より。
ユーゴスラビアは
「7つの国境、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字を持つ、1つの国家」
と表現されました。
「7つの国境」とはイタリア、オーストリア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、ギリシャ、アルバニア。
「6つの共和国」とは前回述べたように、
スロベニア、セルビア、モンテネグロ、マケドニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナのこと。
「5つの民族」とはセルビア人、クロアチア人、スロベニア人、モンテネグロ人、マケドニア人。
「4つの言語」とはセルビア語、クロアチア語、スロベニア語、マケドニア語。
特にセルビア語とクロアチア語は、文字がキリル文字(ロシア語にも使われている文字)かラテン文字(アルファベット)か という点だけが大きな違いで、多少ちがう単語があれ、ほとんど同じ言語です。
ボスニア紛争は広告代理店の影響で一方的にセルビア人悪者にされた。
「ボスニア紛争の本質は(セルビア人勢力が一方的にボスニア・ヘルツェゴヴィナを侵略していたのではなく)一つの国の中でおきた内戦だったのです」
この不可能を可能にするPR会社は実際に何をするのだろうか?
①論理を作る 民主主義的プロセスにより成立したボスニア・ヘルツェゴヴィナ政府は、ユーゴスラビアから独立したいのだが一部のセルビア系住民が軍事的暴力手段を使い独立を阻止しているという論理を作った。
②キャッチコピーを作る ①の論理を分かりやすくするため「民族浄化(ethnic cleansing) 」という言葉を英語圏で創出し、ヨーロッパ人のナチスのイメージを巧みに示唆しつつ、国務省・ホワイトハウス・大統領選で使われるまで普及させた。また、その言葉がセルビア系住民の迫害というイメージという文脈で使われるようにした。ボスニア内の他の民族も「民族浄化」的行為を働いていたという事実が関連付けられないようにした。
③記者の取材環境を整える 記者が取材をし記事を書き編集部とやりとりをするという過程に対してありとあらゆる便宜を取るための地道な活動をした。例えば「ボスニアファックス通信」というメデイア向け配信システム(FAX)を作り事実関係を適切に発信するとともに、記者会見などの発表も「○○原則」を発表するようにするなど記事にし易い環境を整えた。更には、記者クラブの温度や編集部と通信するための設備等も工夫した。結果として、セルビア系住民が作った「強制収容所」に関する記事が出るなどボスニア政府に取り有利な状況を作った。この記事も編集部が「ボスニアファックス通信」を読んでいたことでスムーズに内容が理解されて発表し易い条件を整えていた。
高橋ブランカさん話 ボスニア紛争は広告代理店の影響で一方的にセルビア人悪者にされた。
EUアメリカ アラブ諸国 ロシア 大国が介入したことにより、紛争が長引きユーゴスラビア連邦が解体していった。
ユーゴスラヴィアを知る年代のが減少している。
最近見たボスニア紛争関連の映画を二つ見て
『ロープ 戦場の生命線』
監督:フェルナンド・レオン・デ・アラノア
見どころ:戦禍に苦しむ人々のために奔走する国際援助活動家を題材にしたドラマ。井戸から死体を引き上げるのに使うロープを探す主人公たちが、思わぬ事態に直面する姿を描く
あらすじ:1995年、停戦後間もないバルカン半島。マンブルゥ(ベニチオ・デル・トロ)が所属する「国境なき水と衛生管理団」は、井戸に死体が投げ込まれ、水が使えなくなってしまった村に赴く。死体の引き上げようとするがロープが切れてしまい、マンブルゥはビー(ティム・ロビンス)、ソフィー(メラニー・ティエリー)、通訳と危険地帯に新たなロープを探しに行く。やがてマンブルゥの元恋人カティヤ(オルガ・キュリレンコ)と合流し、ニコラという少年が住んでいた家に向かうが……。
ロープを手に入れる為に二コラ家へ向かう途中 牛の死体が道路を封鎖これは、地雷のの可能性が? どうする?
ここでも セルビア人勢力に捕虜にされた人々を発見するが彼らには何もすることができない
国連軍のお役所仕事で・・・・・・。国境なき水と衛生管理団は井戸の死体を除去できるのか?
『検事、弁護人、父親、そして息子』

監督: イグリカ・トリフォノヴァ
オランダ・ハーグにある旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷。ボスニア紛争の司令官だった男の戦争犯罪を問う裁判で2人の法律家が相対峙する。弁護人ミハイルは、これまで被告人に対する告発をすべて退けてきた。一方、被告人の有罪を確信した検事のカトリーヌはある若者を証人として召喚する。兵士として被告人の指揮下にあったという若者の証言に疑問を抱いたミハイルは、ボスニアに若者の家族を探しに行く。実話に基づくヒューマンドラマ
1992年5月9日 グロゴヴァ村虐殺 総勢64人のボスニア(ムスリム人イスラム教徒)の民間人が殺害された事件。セルビア人セルビア民主党の指揮官Miroslav Deronjić グロゴヴァ村 に対する攻撃を命じた。

Miroslav Deronjić を告白するために検事のカトリーヌはある若者(109)を証人として召喚する事件の要点には、ラグランジュが立ち上がる最後の証人がいる。 Witness K109(Ovanes Torosian)は、彼がクルシュティッチの部隊の一員であったことを証言する準備ができており、彼が民間人を虐殺し、女性を強姦することを目撃した若者です。 それは間違いの証拠だ。 しかしMiroslav Deronjić は証人を知らないと誓っている。 フィンは顧客を信じてK109に近づきます。
彼は捜査官のサービスを確保し、K109の主張に反して、彼は孤児ではないことを発見する。 物語のこの部分が不調であれば、残りは疑問にぶつかる。 彼は、若い男の悲しみの両親を、彼らが暮らしている農場に追いやり、息子を再び見ることを望んでいないことをすべて諦めている。
フィンはK109の父親(IzudinBajrović)を尊敬するように成長しています。フィンランド人は法律上の専門知識を持っていても答えが得られないという深遠な疑問を尋ねることができます。 この相互の尊重は、父と息子の再会の結果をもたらします - Finnがどちらの当事者にも明らかにならない - すべてを負担することはより困難です。
109は実は裁判で偽証をすることになったのか?
ボスニア紛争は広告代理店の影響で一方的にセルビア人悪者
情報の戦争といわれた旧ユーゴスラビア戦争ボスニア紛争と同じことが裁判でも行われていたのか?
グロゴヴァ村へ109の父親を訪ねると、イスラム教徒 の母親とクリスチャン父親でした。
裁判で証言することになった109の父親はサッカーファンでオランダでクライフのプレーしたスタジアムを訪ねます。
実話に基づくヒューマンドラマ。
二つの映画に共通するのはサッカーの話題だね。











