画文集 『バウルの歌』 秋野不矩 持って インドを旅する。⑲インドで読む本『その名にちなんで』 | ・・・   旅と映画とB級グルメ と ちょっと本 のブログ

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インドの夜行列車で読むなら こんな本

 

『その名にちなんで』ジョンパ・ラヒリ著

 小説の冒頭で出てくる駄菓子がこれ

 

 

カルコタの町で

  
  
 列車の中の売り子
  

 コルカタの屋台の食べ物。これは、タマネギ、キュウリ、ココナッツ、ホットチリ、マスタードオイルとローストクミン粉末と(種類の私たちのためにライスクリスピー'mericansなど)膨化米の混合物である。奉仕する本格的な方法は、新聞から作られたコーンである。おいしい!

  

 じっくりと暑い八月の晩、予定日を二週間後に控えたアシマ・ガングリーは、セントラル・スクエアにあるアパートのキッチンで(ライス・クリスピー)のシリアルと(プランターズ)のピーナツと赤タマネギのみじん切りを、ボウルの中で混ぜ合わせている。これに塩、レモン汁、小口切りの青唐辛子を入れながら、ついでにマスタードオイルもあればよいのにと思っている。妊娠中ずっと、こんなものをつくって食べてきた。インドならカルカッタの街頭でもどこの駅のホームでも駄菓子として売っている、三角の丸めた新聞紙からこぼれそうなスナックに一応はにたもののつもりなのだ。体内のどこに空きスペースがあるかかと思うようないまになっても、これだけは食べたくて仕方がない。いくらか手に受けて味見して、少々まずい顔になる。いつものことだけれど何か物足りない。(本文冒頭より)

 

このインドの駄菓子を作っている時に陣痛が始まり、この小説の主人公が生まれる

 

父方の祖父がカルカッタ大学でヨーロッパ文学を教えていた人だから、こども時代に英訳でロシア文学の読んでもらって育った。大学を退職した祖父は田舎に移っていて失明しており、一生かかって収集し集めた祖父のヨーロッパ文学の本を譲ると言うことになり、夜行列車で祖父の元に向かう、

旅の道連れに、本は一冊だけ持ってきた。ハードカバーの短編集で著者はニコライ・ゴーゴリ。列車のなかで同室の人に、「まだ若いじゃないか。自由だろう」「手遅れにならないうちに、あれこれ考えるまでもなく、枕と毛布だけを荷物にして、どんどん見聞を広める旅をするんだ。」(本文より)

この後、列車脱線事故に大事故にあう。この時に本「外套」から破れた一ページを握りしめてたくしゃくしゃの神が指先から落ちたことにより、発見されて奇跡的に助かった。

 

 アメリカで生まれた子供のためにインドの祖母が名前を付け書いた手紙が途中で行方不明になり、生まれた子供の名前が決まらない時に、とりあえずつけられた名前が「ゴーゴリ」

 

故国を離れ、アメリカに生活の基盤を築いたベンガル人夫婦の間に一人の男の子が生まれる。男の子は、かつて父の命を救ってくれた本の著者にちなみ、「ゴーゴリ」と名づけられる。成長するにつれゴーゴリは、アメリカに生まれ育ちながらベンガル人の伝統や習慣に従わなければならないことに反発を覚え、自分の意思とは無関係に親から受け継がされたものの象徴として、その奇妙な名前を嫌うようになる。

 

 そうして自らの出自を捨て去るようにアメリカ人風に改名したゴーゴリは、やがていくつかの恋愛を経験する。自分とは正反対の環境で育ったニューヨーク生まれの女性、自分とよく似た境遇にあるベンガル人の女性、そうした女性たちとの恋愛や結婚を通じて、また愛する人の突然の喪失を通して、ゴーゴリは自分が背負ったものへの反発と、それでもなお断ち切れぬ思いとの間で揺れ動く。そうした心の機微が細やかに綴られてゆく。 

 

インドの夜行列車で読みたい本。『その名にちなんで』 読んで

インドの列車事故は多いみたいです。事故にあった時に窓に鉄格子あるので直ぐに逃げられないので死者が多いと評判が悪いのです。実際の列車に乗っている感じでは、直線は広軌道なので安定感があり、揺れも少ないのですが、駅に入る時の切り替えのポイントではかなり揺れる感じがして不安になります。

 

 

 

 

『その名にちなんで』はアメリカ生まれのインド系アメリカ人2世の物語で、インドのベンガル的な風習からの距離が離れていきながら。インド系アメリカ人としてのアイデンティティー模索しながら生きる物語です。

 

   
 
 
 
 

 西ベンガルの風景