『最終目的地』 映画と本 南米ウルグアイを旅するときに持って行きたい本 | ・・・   旅と映画とB級グルメ と ちょっと本 のブログ

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最終目的地
ピーター・キャメロン、岩本正恵/訳

映画 最終目的地
監督ジェームズ・アイボリー原作ピーター・キャメロン脚本ルース・プラバー・ジャブバーラ
アンソニー・ホプキンスアダム/作家の兄
ローラ・リニーキャロライン/作家の妻
シャルロット・ゲンズブールアーデン/作家の愛人
オマー・メトワリーオマー・ラザギ/若き伝記作家
真田広之ピート/アダムのパートナー
 シャルロット・ゲンズブールアーデン/作家の愛人

ローラ・リニーキャロライン/作家の妻
  アンソニー・ホプキンスアダム/作家の兄 真田広之ピート/アダムのパートナー
 



オマー・メトワリーオマー・ラザギ/若き伝記作家

ユルス・グントは3年前にピストル自殺した作家です。
出版した本は20年前に書いた『ゴンドラ』1冊だけでした。
アーデン・ラングトンは、ユルス・グントの愛人だった人です。
穏やかで謙虚で母性に溢れ、家事や農園の世話をしています。
キャロライン・グントはユルスの妻、辛辣でマイペースな女性です。
画家をあきらめ、部屋にこもって模写ばかりしています。
ポーシャはユルスとアーデンの8歳になる娘で
修道院付属の学校に通っていてお祈りと聖人が大好きです。
三人はウルグアイの人里離れたオチョス・リオスで暮らしています。
そこは、ナチスを逃れたユルスの両親たちが手に入れた土地でした。
近所の製粉所にはユルスの兄アダムが暮らしています。
ダンディでお洒落で、人を傷つけることしか言わないインテリ老人です。
アダムと一緒に暮らしているのは恋人のピートで
バンコク生まれの美しい青年です。
ユルスの遺言執行人である、アダム、キャロライン、アーデンに
彼の伝記が書きたいと手紙をよこしたのがオマー・ラザキという大学の研究生。
優しげで誠実そうな、少し気の弱い青年です。

伝記の執筆に承認を与えなかったキャロラインとアーデンでしたが
奨学金のために、どうしても伝記を書かなければならなかった彼は
恋人の叱責を受けてはるばるカンザスからやってきました。

筋立てはドラマチックなものではないし、次々と事件が起こるわけでもない。読むにつれ謎が深まり、引っ張られるのでもない。登場人物の魅力と、会話の中から次第に明らかになってくる人間関係に興味を引かれる。

物語りの舞台は南米ウルグアイのタンパで誰もいないような忘れられた土地の小さな村オチョス・リオス。

アメリカの大学の博士課程で学ぶ青年オマー・ラザキは、遥々アメリカのカンザスからやってきて、
本文より
「公認を手に入れるの。兄さんと姉さんと妻に会って」
「兄と妻と愛人だよ」
「なんだっていいわよ。いや、だれだってかな? とにかく、愛想よく取り入るの。気持ちを変えさえるの休みのあいだに行ってこられるじゃない。来学期までにはすべてうまくいくって」オマーの恋人であるディアドラに発破をかけられて南米へウルグアイにやってきて、

普段は誰も尋ねることがない小さな村オチョス・リオスやってきたオマー・ラザキ。

アダム、キャロライン、アーデンと伝記を書くための承認を貰うために彼らと対峙します。会話が多く、繊細な心理描写に溢れた小説。「いつの間にか」の時間で揺れる男女の心の襞を、ていねいに掬い取る。誰かと出会う。さらにまた、誰かと出会う。それまでの、さまざまな人間関係に変化が生じる。     




彼らは何故ここで暮らしているか?ゆったりとした南米の時間のなかで、物語は意外な方向に・・・恋愛は。

これは、映画より、オフブロードウェイの芝居でやったほうがいいような物語だね。
アーデンとオマー・ラザキは本のなかではゴンドラの小屋の近くで、
映画ではゴンドラの上で、キスする。
大戦をのがれていろいろ人々がヨーロッパからやってきたその子孫たちの物語でもありますね。
オマー・ラザキはイラク革命によって、イラクから亡命した医者の息子でもある。

映画は2007年に製作されており本の出版時公開が近いのでは、と思っていましたが今月になって日本初公開でした。 おじさんは、ポーランド語版をネットでみました。
映画のなかで、オマーがアダムと地元の食堂に出かけて骨付き肉を食べるところがあるけど食べてみたくなりますよ。