牧神パンの老後の暮らしを表現してみた件 | 笛吹きの備忘録

笛吹きの備忘録

おばあさんのモノワスレ対策ブログです。
アマチュア楽団でフルートを吹いています。
お芝居が大好き!

昨日、ムラマツフルートレッスンセンターの発表会がありました。


2年ぶりに、観客を入れての発表会でした。
一昨年は緊急事態宣言による休講もあって、発表会は中止され、去年は開催されたものの、無観客で、演奏ごとに消毒と換気が繰り返されるという、なんとも清廉潔白な発表会となりました。
でも、一応、楽しみましたよ。⤵️
今年は、ちゃんと舞台の袖からの入退場です。あの、舞台下手の扉がサッと開く瞬間の緊張感がたまらん!  元に戻ったことを実感しましたよ。
そして譜面台の前に立ち、深呼吸をひとつ♪
 ここは、私とピアノの白尾絵里さんと二人で創る世界♪  やるぞ!の顔です⤴️

演奏したのはムーケのソナタ「パンの笛」です。パンとは、ギリシャ神話に出てくる牧神のことで、下半身は山羊、頭には角が生えており、下界で羊を守る役目を担っています。

なんか…、ちょっとグロテスクだわ…。
それに、牧神パンの吹く笛は、葦を何本も並べて作ったパンフルートで、横笛ではないし…。
なりきって吹くには、無理あり過ぎ…。
このソナタの原版 LEMOINE 社の楽譜には、ギリシャの叙情詩人アルセーの、牧羊にいそしむパンへの讃歌が引用されています。
O Pan, you who live in the mountains, sing us a song with your sweet lips, sing to us and play the while on the pastoral reed.
山に暮らすパンよ、あなたのやわらかい唇で、まきばの葦を奏で、歌えよ(リット訳)

この曲はピアノとフルートの、息の合った掛け合いが魅力なんです。
ピアニストの白尾絵里さんが、それはそれは軽やかに生き生きと語りかけてくれました。ちょっと高齢の牧神パンは、適度に音をすっ飛ばしつつ、必死で応えましたよ♪♪♪

野原を駆け回って、転けたり、小川のほとりでまどろんで、出遅れたり、心地よく歌い過ぎて、音をはずしたり、事故はたくさんありましたが、自然界で気ままに暮らす牧神パンの楽しく穏やかな老後ってことで…(*^ー^)ノ♪


ありがとうございました。