美濃の正眼寺にある臨済宗の僧堂・正眼僧堂は、NHK「こころの時代」で特集されてさらに有名になったが、先頃、たまたま近くに縁があったので、一参拝者としてお参りさせて頂いた。
「こころの時代~禅の知恵に学ぶ」では、師家の山川宗玄老師(正眼寺ご住職)の淡々として軽みすら含むお話が、自分の天台宗における小僧時代の作務や修行を思い出すに付け、心にとても沁み渡ったものだ。
さて、その先日のお参りの折、境内では参禅に来られたものか、噂を聞いてお参りに来られたものか、西洋人参拝者の方たちとも何組かすれ違ったけれど、ご近所さんらしき日本人参拝者の方たちも皆様きりっとした清々しさで、私は本堂お掃除中の庵主さまから大般若転読の御牘もお受けして、ああ、お参りして良かったと思いながら詠んだ拙い一句、
旅僧の 何を祈るや 初詣
おしまい。