ブッダ涅槃図の発祥 | アジアのお坊さん 番外編

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2月15日は大乗仏教においてお釈迦さま即ちブッダが亡くなったことを偲ぶ涅槃会だ。ブッダ入滅の様子を描いた涅槃図に関する解説資料を、以前、曹洞宗のお坊さんに見せて頂いたことがあって、それが詳しくて面白かったので、先日、改めてコピーさせてもらった。

そうしたら、ちょうどその日に届いた比叡山時報の今年の2月号(第756号)が涅槃会の特集で、比叡山延暦寺における涅槃会の紹介に合わせて、先の資料と同じような涅槃図の絵解き解説も載っていた。両者を比べると、多少、内容に異同があったりして、なかなかに興味深い。

さて、今回の比叡山時報の特集は大変に詳しくて、中国や日本の涅槃会の歴史に始まって、比叡山において現在も行われている涅槃会が恵心僧都源信の「涅槃講式」に基づくことや、今も言ったような涅槃図の絵解き、そして比叡山に伝わる涅槃図各種の紹介などが、二面に渡ってびっしりと述べられている。

インターネットで涅槃図のことを調べたら、いろんな豆知識がいろんなサイトに出ているけれど、今回の比叡山時報がすべてを網羅して、さらにそれを越えているように思うから、興味のある方には是非取り寄せをお勧めしたい。

ところで、これだけ日本で発展し、現代の日本人にも人気の涅槃図だが、日本発祥ではないはずだ。では、こうした構図の原型は中国を通り越して、インドにまで遡れるのだろうかと思って、これは素直にインターネットで検索してみたら、とても良い論文が見つかったので、そのまま紹介させて頂きたく思う。


勝手にリンクを貼らせて頂いたので、村上氏にはこの場を借りて、篤く御礼申し上げます。
                           合掌

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※画像はブッダが亡くなったクシナガラの涅槃堂です。

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