最近よく聞く、妙な気になる言葉というのを、時々、書かせて頂いている。
「変な汗が出る」「立ち上げる」「モチベーション」「テンション」などなど。
多少なりとも宗教的なことに関わる言葉として、「スピリチュアル」「パワースポット」「気」「癒し」「気づき」「マインドフルネス」などなど。
この頃気づいた気になる言葉を少し挙げてみる。
・「トラウマ」
街頭インタビューなどで、もうかなり年配の方などが、あの事故以来、トラウマになっちゃって、みたいなことを仰っておられるのを耳にする。老若男女を問わず、みんなが口にしているが、一体、どれくらいの人がフロイトその他の精神分析理論を把握しているのだろうか。
・「DNA」
それは自分のDNAに刻み込まれてますので、みたいな言い方。一体どれくらいの方が「DNA」と「遺伝子」の違いについて説明できるのだろうかと思う。
・「そもそも」
お分かりかと思うが、語尾を上げる感じで言う、あの「そもそも」だ。さらに言うと、「そもそもどういうことなんですか?」と上がり調子で聞かれて、嬉しそうに「そもそも論で言うとぉ…」みたいに答える方が多い。「そもそも論」と重ねてみてもくどいだけで、何ら本質を強調することにはなっていないと思うのだけれど。
・「世界観」
世界観に圧倒されました、すごい世界観ですよね、世界観が半端ないですよね、みたいな言い方。面倒なので何がおかしいのか一々指摘しないが、果たして「世界観」という言葉が何を表している概念なのか、分かって仰っておられるのだろうか。
以上、以前から書いている「変な汗」なども含めて全てに共通するのは、どれもがテレビに出て来るタレントや芸人さんが口にする言葉であって、それがメディアを通じて素人さんに派生し、テレビの影響であることを本人たちが自覚せぬまま、当たり前のようにみんなが口にするようになった言葉ばかりだ、ということだ。
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