よく行く大きなお寺の職員さんから相談を受けました。
別のご僧侶から、こんな物を頂いたんですが、どうしたらいいでしょう? と言うので見てみると、ジップロックの小袋に入った塗香(ずこう)でした。身体に塗ると、いい匂いがするし、リラクセーションにもなると言われたんですが、匂いがきつくて、とのことです。
僧侶は作法上、塗香を使いますが、慣れていない方には違和感のある香りかも知れません。その職員さんが貰った塗香の、小袋に入った形状からすると、多分、お線香屋さんが粗品か記念品で下さった物ではないかと思われます。塗香にも調合によるグレードの差がありますから…。
次はまた別のお坊さんの、同じお寺での話です。香合(こうごう=お香入れ)を忘れて行かれたお坊さんがおられたそうで、これはどういう物ですかと職員の人に質問されたことがありました。
気の利いたお坊さんはご自分で香合を持ち歩いていて、弔問に行った時など、そっと自分の香合から気に入った調合のお香を手向ける、などと小僧時分に聞いて、素敵だなあと思ったものです。
結局、現在の私は香合を持ち歩いてはいないのですが、その香合を忘れて行かれた方は禅宗のお坊さんだったので、見せて頂いたら、さすがに香合も上品なら、お香はごく上等の白檀が少量。
さて、兼好法師は「徒然草」の中で、仁和寺の法師の話を始め、たくさんのお坊さんたちのエピソードを紹介しています。兼好法師と仁和寺の関係性についてとか、それらのエピソードを述べる「徒然草」の表現文体だとか、研究者の方は色々狙いを付けるのでしょうけれど、少なくとも兼好法師は、他のお坊さんを観察するのが好きだったんだろう、「お坊さん」というものが好きだったんだろうなあと思います。
※ホームページ「アジアのお坊さん」本編も是非ご覧ください!!
※お知らせ※
タイの高僧プッタタート比丘の著作の
三橋ヴィプラティッサ比丘による日本語訳CD、
アーナパーナサティ瞑想の解説書「観息正念」、
アーナパーナサティ瞑想の解説書「観息正念」、
並びに仏教の要諦の解説書「仏教人生読本」を入手ご希望の方は
タイ プッタタート比丘 「仏教人生読本」「観息正念」改訂CDーR版 頒布のお知らせをご参照下さい。
タイ プッタタート比丘 「仏教人生読本」「観息正念」改訂CDーR版 頒布のお知らせをご参照下さい。