変におかしな言い回し | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

英語を喋っている方の中に、やたら「actually」とか「you know?」を口にする人がいるが、耳障りだ。「you know?」に関しては、近頃、日本でも「分かるでしょ?」という切り替えし方を耳にするのと、同じだなと思う。

ついつい私自身も、「ある意味」などという言葉を挟んでしまって、気を付けなければと思ったりするのだが、この頃、気になっているのが「変に○○」という言い方、少しも「変」じゃない状況で、言葉を和らげたり、調子を整えたりするためだけに使われている。

そんなくらい目くじら立てなくてもと思われるかも知れないけれど、こういう話を書く度に言っていることなのだが、言葉というものは身口意の三業の一つであり、身体や心と共に調えるべき、大切な要素だから、大事に扱わなければいけない。

お坊さんでない一般社会の皆さま方の場合、例えばまだまだ若い人と同じ話し方ができますよという思いを窓口に、こうした言い回しが無意識に脳内に忍び込んで行くのだ。

だから皆さん方、言葉に気をつけなさいよと偉そうに言っている訳ではなくて、お坊さんなのに、皆さまと同じこんな風な言い回しができますよと言いたい煩悩心が油断していると私の中にもすぐ忍び込むから、気をつけている毎日だ。

そう、今ももうちょっとで、「言葉に気をつけなさいよと偉そうに言っている訳ではなく」と書く所を、「言葉に気をつけなさいよと上から目線で言っている訳ではなく」と書きそうになってしまったくらいだから…。

 
                            おしまい。



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