アジアの由来書き | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

高校生の時のことだ。

伝説や昔話に興味を持ち出して、ゆかりのお寺を訪ねたら、これに詳しく書いてありますよと、お寺の人が、一枚の由来書き(由緒書)を下さった。それを地図帳に挟んでおいたのを友達に見られて、こんなのを集めているのか? みたいに言われた時に、あ、これを集めるという趣味のジャンルがあるのかと、初めて気が付いた。

結局、その後の何年間かで、たくさんの神社仏閣を訪ね、その度に由来書きを頂いたものが大量になった頃にお坊さんになって、修行のためにタイやインドに居を移すことになり、全て処分したので、今、手元に日本の由来書きを、ほとんど持っていない。

さて、一枚の紙に印刷した物や、カラーのパンフレット式、或いは冊子になった詳しい物など、形態は様々だが、日本のどこのお寺や神社でも大抵由来書きを置いているが、この形式、一体いつ頃から始まったものなのか? 寺社の由緒を述べること自体は、日本において古くから、いろんな形でなされて来たが、パンフレットを常備するのは、いつからの習慣なのだろう?

翻って、アジア各国ではどうかと思ったが、そう言えば韓国や台湾でも、ほとんどの大きなお寺にはパンフレットがあるし、タイやインドの仏教寺院でも、そう多くはないが、パンフレットを置いている場合があり、中には、日本語版が置いてあることもある。
 
            
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日本でも、日本以外の国でも、これは寺社の由来書きに限らず、印刷物というものを作ることが特殊なことではなくなった時代以降の新しい習慣なのか、或いは日本に限っては、他の国と違って、古くからの由緒書の歴史を踏まえて、由緒を記した印刷物が作られるようになったものなのか、まだ私には調べられないでいる。
 
 
                   
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※一枚目の画像、上段左から、上海白雲観、韓国通度寺、台湾新竹・城隍廟、下段左から、台湾高雄・佛光山、台湾苗栗・獅頭山、台湾台北・龍山寺の各パンフレット。
 
※二枚目の画像、上段左から、インド・ブッダガヤ大塔、インド・クシナガラ巡礼案内、下段左から、タイ・ナコンパトムのプラ・パトム・チェディ、タイ・ピサヌロークのワット・ラチャブラナ、タイ・ピサヌロークのワット・ヤイの各パンフレット。
 
 
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