坐禅の前に | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

 天台大師が著した坐禅指導書「天台小止観」に第四「調和」という章があります。以下はその初めの部分、諸先達方の現代語訳が何種類もありますが、ここでは大体の意味合いだけを、ざっとご紹介させて頂きます。
 
 
 調和とは何かと言えば、五法すなわち食事、睡眠、身体、呼吸、心の五つを調えることです。
 
 例えば分かりやすく言うと、陶芸家が器を作るのに、まず上手に泥を調えて、硬すぎず柔らすぎない程合いにしてから、ろくろを回すようなものです。
 
 また、琴を弾くのに、事前に弦を調え、緩急のちょうどよい所を見つけて、良い音色を出すようなものでもあります。
 
 修行者が心を調えるのも同じことで、先の五つの事がらを最適に出来たなら三昧は生じやすいけれど、調和が足りなければ妨げになって、なかなか良い心の状態が起こりにくいようなものです。
 
 
 坐禅の前に時々読み返す、私の好きな一節です。
 
 
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