台湾の不殺生 | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

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 テーラワーダ仏教のお坊さんは厳しく不殺生戒を守り、文字通り、蚊や蟻や身近な虫ですら殺さないという話は、何度も書いた。
 
 私の居たタイのお寺では純粋に虫を殺したり叩いたりせぬように心がけ、蚊が腕に止まっても、吹き飛ばしたり我慢したりするだけだったが、聞くところによれば、他のお寺や、タイ以外のテーラワーダ仏教各国では、例えば蚊が死なない程度に薄めた殺虫剤や、殺虫ではなく、蚊除け効果がある程度の化学的もしくはオーガニックな線香などの薬剤を使用したりもするようだ。
 
 さて、ちなみに不殺生戒を厳格に守るというルールは、テーラワーダ仏教だけの特徴ではなく、日本仏教以外のテーラワーダ・大乗各仏教に共通する姿勢なのだが、今回、添付した上の写真は台湾苗栗県の浄覚院というお寺に貼ってあった、虫の多い夏季に殺生をせずに暮らすための工夫を教える広報チラシ。
 
 そして下の写真は、台湾高雄県に本山を持つ佛光山の苗栗別院で売っていた、蚊を殺さないための蚊除け香。
 
 日本では出家在家を問わず、虫も殺さぬ生活を送るには無理があるということで、不必要な殺生でなければ、ある程度は自然の摂理なのだから、その範囲内で他の生き物に感謝して、他の生き物を慈しむべきだ云々といった論理が仏教界にもまかり通っておりますが、さてはて?
 
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