ブッダ・テンプルが一番 | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

 僧坊や庵の名前を考える時に、よし、洒落たいい名前を付けてやれという我欲が沸き起こるのではないかとこの前、書いたのは他でもない、もちろん、私も自分が庵を持つならばあんな名前を、こんな名前をなどと、いろいろ空想した時期があるからで、例えばインドのブッダガヤ日本寺に駐在中、いっそこのまま日本に帰らず、インドのどこかに秘かに庵を結んで、などと考えながら、なおかつ庵の名前を考えていたのだから始末が悪い。秘かな庵に、何で名前が要るものか。
 
 その頃、インド人にそんな話をしたら、それはセンセイ、やっぱりブッダ・マンディル(ブッダ寺、ブッダ・テンプル)ですよ、いや、そんな単純な名前じゃなくて、もうちょっとひねったのが、いいえ、センセイ、仏教のお寺だからブッダ・マンディルが一番ですと、そのインド人が力説する。
 
 さて、先日、坊号と雅号のことを書いた時に、「お坊さんが修行のために、庵の名前や坊号を付けること自体は否定しないが、後はその名前を考える時に、よし、一つ、他にはないような洒落た名前を付けてやれ的な、我執に満ちた思考回路が発生しないことを祈ります」などと偉そうに言っておきながら、下手をするといまだにあれこれ考えてしまいそうになる、で、そんな愚図愚図したことを考えず、シンプルに「ブッダ・マンディル」でいいじゃないですかと、あのインド人に見透かされていたのではないのかな?

 
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