
本日は所用があって、涅槃会の法要が終わった頃に、大徳寺を訪れる予定だ。大徳寺の仏殿に、午後でもまだ、今日は大きな涅槃図が掛かったままだろうから、お参りさせて頂いてから、用を足そうと思う。
涅槃会は、日本仏教でブッダが亡くなった日だとされている2月15日に行われる法要だ。ブッダが入滅した月が2月なのか、テーラワーダ仏教が伝えるように5月頃なのかについては諸説あるが、水野弘元博士は「釈尊の生涯」の中で、2月が正しいのではないかと推測されている。ブッダが亡くなった場所だとされている仏跡クシナガラを、ちょうどこの時期に訪れたことがあるが、北インドの冬は日本同様に甚だ寒い。
ブッダの死は、あまりに衝撃的な出来事だったから、各経典の中にブッダの伝記は細切れに含まれている中で、ブッダの死を描いた経典だけは、独立して成立した。それが「マハパリニッバーナ経」(ブッダ最後の旅・岩波文庫)だ。
この経典中にたくさん含まれている、初期仏教における基本的な教えの数々、すなわち四諦八正道、七覚支に三十七道品、四念住瞑想に気づき(sati)の瞑想、「法の鏡」経、四大仏跡巡礼の勧め、自らを依り所、法を依り所とせよという、自灯明・法灯明の教えに、諸行無常偈、そして気づきを以って精進せよ(appamadena sampadetha)という、ブッダの最後の最後の説法 すなわち不放逸の教え。
それらももちろん素晴らしいけれど、何よりも、死期を悟ったブッダが全き心で死を受け入れ、旅を続け、涅槃を迎える様子が淡々と、かつスリリングに描かれていて圧巻だ。
自分の死の原因となった食物を供養したチュンダに安心を与える法を説き、アーナンダには自分が死んだ後は自らを頼り、教えを頼りにせよと伝え、臨終に押しかけた男を快く迎え入れて最後の弟子にし、もう最後なのに質問をしようとしないすべての弟子たちに、常によく気をつけて励めと説いた。そう、本当に生涯にわたり、ブッダは法を説き続けたのだ。
※写真はクシナガラの涅槃堂です。
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