プラユキ・ナラテボー師…突然の来坊 a sudden appearance of Ven. Ph | アジアのお坊さん 番外編

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旅とアジアと仏教の三題噺

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 プラユキ師の来坊は、いつも突然だ。

 タイのスカトー寺の副住職である日本人上座部僧のプラユキ・ナラテボー師は、日本に帰国された時はいつも、瞑想会や講演会にと、ご縁の生ずるまま、縦横無尽に日本中を駆け巡っておられる。

 そのご多忙な法務の合い間を縫って、ご連絡を下さるのだが、私の方もその時、どこに居るかが不定なので、プラユキ師の神出鬼没な道中と、私の所在がうまくかみ合えば、お会いさせて頂くことになっている。

 たまたま折り合いが付かずに、ではまたの機会にと申し上げて、そのまま、何年も会えないということもしばしばあるから、今回も突然のご連絡ながら、昨日、私の僧坊にお越し頂けたことは、何より貴重なご法縁だった。

 前回のご来坊時には、この不足の多いささやかな僧坊に着くなり、ああ、ここ、落ち着くと仰って頂いて、タイでの修行が長いプラユキ師でなければ、この住まいを見てそんなお言葉は出ませんねと申し上げたものだったが、そう言えば、昔、インドから帰国した私の当座の仮住まいを訪ねて下さった時も、ここいいなあ、ここいいなあ、タイだったら村人が集まって来て、あっという間にサラー(休憩所兼お堂)に作り変えてくれるだろうなあ、と仰っていたことを思い出す。

 師が修行されているワット・パー・スカトー寺院のチャルーン・サティ瞑想と、三十七道品の内の「五力」の関係といった、とても興味深いお話を深く掘り下げる時間がなかったのが残念ながら、それはそれで次回のお楽しみということで、今回も貴重なお話をたくさん聞かせて下さって、矢継ぎ早な私の質問にも、噛んで含めるようにゆっくりと言葉を選んでお答え頂いた。

 比丘生活も25年となるプラユキ師の益々のご活躍を、心よりお祈り申し上げます。
                                      
                                          合掌

追伸
添付した写真は、以前に紹介した「気づき=サティを見失うな」というタイの法語シール。
今回、プラユキ師に見てもらったところ、プラ・パヨム師という、タイで1、2を争う有名なお坊さんのイラストであることが判明。
「お顔を見たら、すぐ分かりました。ちょっとデフォルメしすぎな感じもしますが…」とは、プラユキ師の弁。

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