ミャンマーのコートーンで、行脚姿のお坊さん人形を初めて見た時は、それが誰の像なのか分からなかった。
何年かして、タイのピサヌロークの仏像工房で同じような形のお坊さん人形を見た時も、誰の像か分からずに職員の女性に尋ねたら、タイ語とローマ字で、「プラ・シワリ」だと書いて教えてくれたのだが、それっきり忘れていた。


少ししてから、「ビルマ仏教」(池田正隆著・法蔵館)という本を読んでいたら、ミャンマーで信仰されている仏弟子シン・ティーワリ(sivali)尊者のことが写真と共に詳しく載っていて、それが自分の持っている人形にそっくりだということに気が付いた。
もしやと思ってピサヌロークで書いてもらったメモを引っ張り出してみたら、「Phra sivali」とあったので、そこで、やっとそれらが同じお坊さんの像だと分かった。
タイでは近現代のいろんな高僧が信仰・崇拝されていて、実在のお坊さんの人形や画像をよく見かけるから、この行脚像も、そうした人気者のお坊さんの像なのかなくらいに思っていたのだが、自分がタイの雑貨屋で見つけた、他のいくつかの坊主人形も、かなりの確率でプラ・シワリだったことが分かった。
一度、気づいてしまえば、いろいろと情報を目にするようになるもので、その後、スリランカやバングラデシュなどでもシヴァリ尊者像が信仰されていることを知った。
分からなかったことが段々に繫がって解けて行く過程というのは、とても嬉しい。
※写真上の木像がミャンマー製、下の左右の写真がタイのプラ・シワリ像で金属製。
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