そして、やっぱりダンマパダ | アジアのお坊さん 番外編

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旅とアジアと仏教の三題噺

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 台湾や韓国のお寺に行く度に頂いたお経の本が手元にたくさんあって、その中に書かれているお経には、日本のお経と共通のものもあれば、意味や文字は日本でもおなじみだけれど、日常の勤行で読誦するお経としては、日本では余り使われていないものもある。

 台湾、韓国、日本の内の、どれか2箇国に共通な経文もたくさんあるけれど、3箇国共に共通だったのは、私の手元にある経本の限りでは、懺悔文(さんげもん)と開経偈(かいきょうげ)と般若心経だった。

我昔諸造諸悪業      
皆由無始貪瞋痴       
従身口意之所生
一切我今皆懺悔

無上甚深微妙法       
百千万劫難遭遇       
我今見聞得受持       
願解如来真実義       

摩訶般若波羅蜜多心経 
 
羯諦羯諦波羅羯諦      
波羅僧羯諦菩提薩婆訶

 どれもやっぱり仏教の考えからすれば、基本の基本、いろいろ立場や考え方はあるだろうけれど、それは最初期の仏典である、スッタニパータとも共通する教えだと私は思う。

 そしてスッタニパータと同時期に編纂されたであろうダンマパダは、さらに簡潔な短い詩句の集成だけで、仏法の真髄を表している。

 インド、タイ、台湾、韓国、日本、仏教は様々に形を変えて伝わったけれど、ダンマパダの内のどれか一つでも短い詩句を読むだけで、仏法が身に沁み込むような思いがして、とても嬉しい。