いたずらな外国語 | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

 日本人観光客がたくさん訪れるインドの観光地ならどこでも、日本語に堪能なインド人がうようよしているのがお決まりだが、大昔の日本人から習ったのであろう古い日本語を、そのまま使っているインド人も少なくない。

 例えば人を非難するのに、あいつの頭は「クルクル○○です」とか、人を弁護するのに、彼は久しぶりに日本人の方と出会ったんで、「いたずら小僧」みたいな気持ちになったんでしょう、とか。

 シンガポールで、現地人のガイドさんが日本人の若い女性に向かって、小麦粉のことを「メリケン粉」と言ったら通じなかった、という場面を見たことがある。

 海外で実地に習い覚えた私のカタコトの外国語も、そんな風に聞こえていないことを祈るばかりだが、それはそうとして、いたずら小僧のことをヒンディー語でなら何と言うのかを、私は知らない。

                                         おしまい。