何の本で読んだか全く思い出せないのだが、昔、アメリカかどこかで、どんな人の悩みや相談にも完璧に応えることが出来るように会話をプログラムされた、イライザという名のロボットが発明されたという記事を読んだことがある。
どうしてそんなことが可能なのかと言えば、実はそのロボットは、どんな会話にも完璧に相づちが打てるようにプログラムしてあっただけで、要は人間なんて、ひたすら自分の話を聞いてもらいさえすれば悩みも消えるのだ、というお話。
これが実話だったのか例え話だったのかも覚えておらず、ネットで検索してみたのだが、この話は出て来なくて、代わりに2年ほど前、ほんとに相づちロボットが発明されたたという記事が載っていただけだった。
さて、まじめにお仕事をなさっているセラピストさんたちには甚だ失礼ながら、よくアメリカのドラマなんかに、どうせセラピストなんて時計を見ながらディナーか彼女のことを考えてるだけに違いない、みたいなセリフが出て来るが、それでも親身に相づちを打つだけで、相手はきっと幾らかでも楽になるはずだから、人の悩みを聞くことに辟易気味のセラピストさんがおられるんだったなら、まずは聞き上手、相づち上手を目指してみては如何かと。
実際、簡単には言うものの、上手に合づちを打つなんて、ある程度、場数を踏んで、人間が練れていないと、結構、難しいものだ。10人の相談事を一時に聞き分けたという聖徳太子だって、もしかしたらすごく上手に人の話を聞き、相づちを打っていたのではないのかな?