知っている人には耳新しくない話だと思うが、「坐」という漢字は「坐る」という意味で、「座」という漢字は坐る場所、座席を意味するから、厳密に言えば「座禅」という漢字は間違いで、「坐禅」が正しい。
ついでに言うと、坐禅の坐り方、結跏趺坐のことを指す「蓮華坐」(れんげざ)という言葉に関しても、同じ理由で「蓮華座」という表記は間違いだ。ただし、仏像の台座を指す「蓮華座」という言葉があって、2つを混同したまま使っている人が多いので、結構ややこしい。
ついでに言うと、坐禅の坐り方、結跏趺坐のことを指す「蓮華坐」(れんげざ)という言葉に関しても、同じ理由で「蓮華座」という表記は間違いだ。ただし、仏像の台座を指す「蓮華座」という言葉があって、2つを混同したまま使っている人が多いので、結構ややこしい。
「蓮華坐」という坐り方は、現代のヨガでも使われている「パドマ・アーサナ」という言葉の漢訳だ。簡単に言うと、インド伝統のいろんな瞑想法の行法を採用しつつ、ブッダは独自の瞑想法による、独自の悟りを得た。だから、仏教の中に「パドマ・アーサナ=蓮華坐」という言葉を始め、仏教以前の行法の名残りは多々あるけれども、仏教の坐禅とヨガは似て非なるものだ。
けれど、そんなことを知らずに、坐禅とヨガはよく似ていますとか、お釈迦さまもヨガを修行しましたなどと、お気楽に解説している人が後を絶たないし、下手をすると、わざわざヨガの専門用語を使って仏教を解説したりする人が結構いたりして、話は一層ややこしい。