いわゆる坊ハラ問題、などという言葉は私が勝手に言っているだけなので実在しないと思うのだが、この問題自体は厳として存在する。要はお坊さん特有の偉そうな態度や、上から目線の物言いのことだ。
他業種を例に引くのは気が引けるが、教師が学校とは関係のない人の前でも出してしまう、あの独特の態度に似ている。知らない人にも「あ、あの人、やっぱり先生だと思った」と言われてしまうあの感じだ。先生もお坊さんもついつい演説口調で喋ってしまうが、それでも人が聞いてくれるから、空気が読めなくなっている人が多い。特にお坊さんの場合は、時に頭ごなしに物を言っても言い返されないことが多いから、どんどん非常識な人が増えてしまう。
「お坊さんも人間だから」という言葉が私は嫌いだ。お坊さんもお坊さんである前に一人の人間だ、などと言うけれど、お坊さんはキャラや性質、宗派や考え方に関わらず、すべて慈悲を心がけている人でなければならない。学校の先生とは違って、お坊さんは人間である前にお坊さんでなければならないのだ。たとえ相手の方が偉そうな態度を取った時でも、お坊さんはその相手を慈悲で導いてあげるのが仕事だ。きれい事かも知れないし、坊ハラ以上の檀家ハラ、在家ハラに悩んでいるお坊さんもいるだろうが、でも仏法が世界中に広がるためには、みんなで精進しなければ。
私も長々演説しているが、言いたいことはただ一つ。僧侶の皆さん。坊ハラはやめましょう。