アジアのお坊さま! Your eyes only | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

 以下、実在の方々の情報が含まれています。読後、速やかに忘却して下さい。

 インドのサルナートに長年住んで、先年亡くなられた御老僧、ブッダガヤの日本寺に着任した天台宗の僧侶です、と挨拶すると、「宗派なんて関係ない!」と一喝した直後、「びっくりしたか? わっはっは!」…びっくりせん、ちゅうねん。

 当時のブッダガヤの日本寺の長老格の僧侶、我々に伝達事項がある時の口癖が、「さっき坐禅しながら考えたんだけどねえ」…坐禅しながら考えちゃダメです。

 名刺に入竺沙門と刷りこんでいるお坊さんは実在する。何度もインドを訪れているらしいその方は、スジャータ村で、群がる子供たちにルピー札をばらまくという噂。

 タイで修行してすぐの頃、インドでサドゥーをしている日本人の方が訪ねて来た。今までの留学僧にはいつも部屋に泊めてもらってました、問題ないです、お寺のみんなもぼくのこと、よく知ってるから、いつも行けば食事をくれます。で、夜中にヨガを始めるその方を横目に見て、翌日からは丁重に宿泊をお断りした。メーチー(尼僧)たちは、ここはインドじゃなくてタイです、とため息をついていたが、その方は、自分はサドゥーじゃなくて、もうちょっと上等なサニヤシですと言っておられた。今思えば、アジアで修行する我々が気をつけないといけないことがたくさんあるなあと思います。
                                          おしまい。 
「Your eyes only」読後焼却すべし、の意味。
「入竺沙門」玄奘三蔵をはじめ、法顕、義浄と言った、
艱難辛苦の末にインドにたどり着いた偉いお坊さま方のこと。