🎬『ドント・ブリーズ2』(2021)
DON'T BREATHE2
一作目が評判通りの面白さで、
映画好きの連れが この『2』の方が好き(!)と言ってたので
観てみました!
ボクは断然一作目が好きですが、
いや、この二作目も思いのほか独自の味がある作品になっていました!!
【核心には触れませんが。ネタバレも含みます】
(レンタル落ちをポチッとしました)
“盲目の老人vs謎の武装集団”というコピーだけ見たら、
前作で最高のインパクトを放った
盲目の元軍人・最強老人のキャラクターを活かしたアクション映画
って感じがして、実際 前半はそんな感じなんですが、
一作目と同様に中盤あたりから驚きの展開になって
98分、片時も目を離せない面白さでした!!
前作は88分やったし、
やっぱりこのテの作品は90分くらいでいいんですよ!
ジャケに書いてる
‘ひとりの少女をめぐり、再び暗闇での惨劇が始まる―’というコピーも
逆に想像力を狭めてしまうというか、
なんか 単純なアクション映画を想像してしまいますが、
少女を中心に据えたことで、
ドラマ性がグッと増したのがポイント。
ただし、あくまでもサスペンスの味付け程度のドラマ要素なのがいいです。
この作品を二作目からいきなり観る人はまずいないと思うので、
盲目の老人が 過去に娘を事故で亡くしたということは織り込み済み。
だから、ある少女の父親代わりになってる展開も普通に見れるし、
その女の子が老人に懐いてるから
愛を持ってちゃんと育てていることが分かる。
でも勿論あの老人に自分の娘がいるはずはなく
その女の子がどこから来たのか?(もしくは連れて来られた)のかが
中盤以降のサスペンスに絡むのがミソ。
まさに予想だにしない展開にまたなっていって、
今回は監督はしていないものの
また脚本を書いたフェデ・アルバレスの才能をあらためて感じました。
前作でも思ったけど、この人、
いい意味で(変態かも?!)です^^;
監督を務めたロド・サヤゲスは前作と『エイリアン:ロムルス』の脚本をフェデと書いた
いわばアルバレス監督の盟友とも言える人。
だからフェデのサポートが厚かったのか?
言われなければフェデがまた監督してると思うほど
フェデと同じく素晴らしい映像センスを見せてくれます。
前半の一軒家での悪党一味vs老人のシークエンスでは
見事なカメラワークを披露。
静かな展開でも、カメラワークによってサスペンスが極限にまで高められるところを見せ、
前作もそうでしたが、サスペンス映画のお手本になりそうなほど見事です。
フェデ&ロドのコンビでヒッチコック監督のリメイクとかやったら面白そう。
いや、ぶっちゃけ『エイリアン:ロムルス』より『ドント・ブリーズ』二作の方が
サスペンスに長けてるから、
この人たちはオリジナルで勝負したら
またとんでもない傑作を生み出してくれそうな期待があります。
ここは最高にシャレが効きつつ、感動的でもある。
スティーヴン・ラングはいい当たり役をモノにしましたね!
『アバター』の彼も良かったですが、
こっちのキャラが断然好きですね!
老人に育てられている少女を演じるマデリン・グレイスちゃんも見事な演技!
中盤以降の驚くべき展開は前作以上にホラー要素強めで、
前作にはなかったようなゴア描写もあるので
目をそむけたくなりながらも満足度高し^^
前作の強盗二人は根はいい若者やったけど、
今回はガチな悪党どもが相手やから
老人が満身創痍なのもミソ。
女の子を守ろうとする気持ちは分かるから
思わず今回は老人の方を応援してしまう^^
いわば前作とは反対のキャラになっているような面白さもありましたね!!
今回もワンちゃんの使い方が上手くて感心🐶👍
少女を助けに行くクライマックスは
まるで『コマンドー』ばりな演出なのが燃える!
悪党一味の中にも、子供を殺すことは間違っているという
真っ当な倫理観を持っている奴がいたのも良かった!
戦争で平気で子供を犠牲にする人間って本当に野蛮で
ニュース見てたら毎日嫌になる。
老人は元軍人でイラク戦争に従事していたという設定で、
あれも本当に不条理な戦争やったと思う。
戦争が老人のような ある種のモンスターを生み出したというテーマ性がさりげなくあるのもいい。
こういう光の使い方と色味もフェデ監督っぽくていい。
ロド監督は明らかにそこを意識して撮ったはず。
シンプルなサスペンス・ホラーやった前作にドラマ要素をプラスしつつ
サスペンスとホラーを合わせたような面白さは健在!!
一作目の方が好きとは言いましたが、
続編として理想的なアップデートを遂げていると思います!!
そして最高に素晴らしかったのがラストシーン!
鳥肌モノで、まさに膝を打ちました、マジで。
ある名作のラストシーンを思い出して
それはもう‥。
まさか『ドント・ブリーズ』の続編で感動するとは♡
サスペンス度は前作に敵わないものの、
感情の揺さぶり度は本作の方が上でした。
好きなのはこっちかも^^