『ラストハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学』は親としての怒りが爆発する【復讐劇】!! | 【映画とアイドル】

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THE LAST HOUSE ON THE LEFT (2009)

 

 

 

本作は『エルム街の悪夢』『スクリーム』シリーズでお馴染みの

ホラーの帝王ウェス・クレイヴン監督のデビュー作のリメイクということで

オリジナルの『鮮血の美学』は その鮮烈な邦題のイメージもあってずっと気になっていた作品でした。

『13日の金曜日』の第一作目を監督したショーン・カニンガムが製作してたのも気になった理由でした。

 

 

 

オリジナルはいまだに未見なんですが、

本作はDVDの廉価版が出てスグ買って観た記憶があります。

だから多分十年ぶりくらいに観たと思うんですが、

細かい展開は忘れていたので新鮮に楽しめましたね。

 

 

 

実は初見では微妙な後味やったんですが、

今回は冒頭から最後まで、常に緊張感にさらされて見入ってしまったので、

(なんで微妙に思ったんやろ?)と考えたくらいですが、

おそらくラストにもう一押し欲しかったんやと思います。

 

 

今回クレイヴンは製作にまわり、デニス・イリディアスという人が監督していますが、

他にこれといったフィルモグラフィーが無いのが不思議なほど、

本作ではなかなかな演出を見せています。

 

しょっぱなのカメラの動かし方と照明の使い方からして

ほどよく奇をてらった演出が個人的にはいい感じ。

 

 

 

冒頭からバイオレンスシーンがあるので引き込まれます。

ここで本作に出てくる悪党どもが‘本物のロクデナシ’であることが描かれるので

必然的に物語に引き込まれることになります。

 

 

面白いのは この悪党グループのリーダーのオッサンは息子を連れて悪い事をして回ってるんですよね。

でもこの息子クンは悪い子ではないところがミソ。

仕方なく凶暴な父親について回ってる感じ。

 

 

だからその息子クンと知り合ったことがきっかけで

女の子二人が悪党グループに誘拐されてしまう展開も自然に見れる。

 

 

 

そのうちの一人、17歳の高校生メアリーを演じるサラ・パクストンは

とびきり可愛いとは思わないけど、

水泳選手という設定がピッタリなプロポーションがキレイで、

そんな彼女が悪党たちに汚されてしまうから、

観ているこちらも辛く、そして、怒りの感情が生まれてきます。

 

 

 

サラの体を張った熱演は見事です。

 

 

初見で微妙な感じがしたのは、ホラーと思って観たら実はサスペンスものに近かったということもあったかもしれませんが、

最初からそういう作品と分かった上で観たら、これはこれで面白い作品です。

 

 

 

 

 

 

 

【ここからネタバレ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回あらためて観て実に面白いと思ったのは、

本作の“逆転の構図”。

 

 

 

悪党グループがたまたま立ち寄った別荘が、

彼らが酷い目に合わせた女の子の両親の家で、

その両親は悪玉の息子のメッセージから

この来客が自分たちの娘に酷いことをした奴らだと知ることになる。

 

つまり、最初は知らずに悪党を家に招き入れたこの夫婦の危機を描きながら、

途中からはこの悪党への夫婦の【復讐劇】に代わっていくところが

復讐モノが好きなボクにとっては実においしい展開。

 

 

 

善良な人間を食いものにしていた奴らが、

その善良な人間によって‘狩られる’側になる面白さ。

 

女の子たちが痛めつけられるシーンは目を背けたくなったけど、

悪党どもがヤラれるシーンはいくら残酷でも、

いや、残酷であればあるほどスカッとするのがたまらん。

 

 

 

『鮮血の美学』というほどのスプラッター度はないものの、

特殊メイクで見せる残酷描写が80年代ホラーを思い出させるのはクレイヴンらしいところか。

 

 

 

悪玉の女を演じたリキ・リンドホームのいかにも悪そうでビッ〇な感じがいいし

裸もキレイやからイヤらしさがいい意味でなくて、

(このク〇親父いい女連れてやがんな~!)って感じ。

 

この悪そうな顔は『スーパーマンⅡ』のアーサなんか似合いそう!!

 

ネームバリューはそんなに無くても、

全てのキャスティングがハマってるのもマル。

 

 

 

息子クン役のスペンサー・トリート・クラークが見たような顔やと思ったら

『隣人は静かに笑う』の子役ちゃんやったんやね。

このスペンサーの 父親に抑圧されてどうしようもない感じが実に上手くて

本作の面白さに一捻り加えたのは間違いないです。

 

 

 

 

 

 

 

 

女の子に酷いことをする犯罪者はいつの世もいますが、

こういう奴らは肝心なことを忘れてる。

 

 

 

その女の子には

無償の愛を捧げる父親と母親がいるということを。

 

善良な父親がいったんキレたら

相手が悪党だろうが、腕力が強かろうが関係ない。

 

 

娘の復讐のために怒りがMAXになった父親の前では―

極悪な野郎もまな板の上の鯉でしかないんです(笑)