KICK-ASS (2010)
これって‘ボンクラ高校生がヒーローごっこをする’ってな作品と思ってる人が多いと思うし、
まぁ実際そういう感じで始まるんですが、
後半から終盤にかけては作品のカラーが変わります。
だから、このパッケージや表面的なイメージで本作を避けてる方にも観てほしいです。
‘ヒーローごっこ’と先に書いてしまいましたが、
本作の主人公はけっこう真面目にヒーローというものを考えてるんですよね。
それが分かりやすいのが、ここでのデイヴ=キックアスのセリフ。
『スパイダーマン』の‘大いなる力には大いなる責任がともなう’という有名なセリフに対して
デイヴが‘スーパーパワーのない人間には責任はないのか?’と疑問を持つところがいいです。
そもそもスーパーヒーローなんて架空のものなんやから、
ボクら普通の人間が正義を守らなくて誰が守るんや?って話。
デイヴは冒頭こそバカっぽいしヲタクやけど、実はイケメン。
アーロン・テイラー=ジョンソンが本作以降も順調に活躍してるのも納得。
父親が娘を殺し屋として育ててて、銃に撃たれる訓練なんてしてるシーンは引きそうになってまいますが、
マシュー・ヴォーン監督のそんな一見悪趣味な演出を許容できれば本作はすこぶる面白いです!
特に この娘、ヒットガールが最初に活躍するシーンの残虐性は爆笑ものwww
可愛らしい女の子が極めて残酷にヒットガールぶりを発揮する絵面は不謹慎そのもの。
でも だからこそ異様なほど面白くてww ボクなんか涙出るくらい笑いましたwwww
クロエ・グレース・モレッツちゃんが最高ですが、
ビッグダディを演じたニコラス・ケイジの危うさも最高。
ビッグダディは犯罪組織に個人的に強い恨みを持っていて、
それがストーリーに絡んでくると、序盤のおチャラけた感じから作品のトーンが変わって
完全に【復讐もの】のノリになっていきます。
防護服としての意味があるとはいえ、ビッグダディがまるでバットマンのような格好をして復讐にのぞむから、そこに狂気が感じられるのもミソ。
まぁ 娘を銃で撃ってた時点で狂ってるけどね(;´・ω・)
でも、娘のミンディは父親に懐いてるから、異常が異常に見えないというw
終盤はミンディが自らの意志で復讐に挑むから燃えるし、
デイヴも本気で正義のヒーローになろうとするから更に燃える。
この、コミカルなノリとマジなノリが合わさったのを面白いと感じるか
アンバランスと感じるかは人によって分かれそうやし、
ボクは序盤は 苦手なナレーションのせいもあってイマイチ入り込めないところもあった。
しかし、ヒットガールとビッグダディの復讐の怨念を見てからは気持ちにスイッチが入って
そこからは完全に入り込めました。
だから、アメコミ、ヒーローものうんぬんではなく
【復讐モノ】が好きな方こそ観るべき作品やと思います!
クライマックスのヒットガールちゃんのヒットガールぶりは
映画史上に残るといっていいほど強烈なので、
ココを見るためにも本作は観るべき!!!?
ココだけ見てもダメです!
ヒットガールの復讐する意志に共鳴してこそアドレナリンが沸騰するんです!!!
マシュー・ヴォーン監督はアクションの魅せ方も音楽の使い方も最高♫
ボクは正直『キングスマン』にはノレなかってんけど、本作は好き♪
『キングスマン』再チャレンジしてみようかな~?^^
kick ass = 罰する・負かす・やっつける
KICK ASS = 敵に勝つ!!!