『東京喰種 トーキョーグール』公開中
今後の活動がどうなるか分からない?清水富美加ちゃんをスクリーンで観ておきたかったのと、
今放送中のTVドラマ『僕たちがやりました』でイイ味を出している窪田正孝が主演ということで、
予告を見ても面白そうやったから観に行きました!
原作漫画は知らないので、純粋に映画として楽しみました。
【ネタバレ含む】
主人公の金木研(窪田正孝)が、もとは人間で 半喰種という設定が大きなポイント。
つまり、人間でありたい自分と、人間を食べるバケモノとしての自分の間で葛藤するというのは、
古くからある〈モンスター映画〉の伝統にのっとったお話とも言えて、ボクはそこでノレましたね!
描写もけっこうグロくて、およそ一般受けしそうとは思えないけど、そこまで描くからこそ喰種の悲しみも伝わってくるから、この描き方は正解。
出だしこそ ベタな日本映画にありがちな雰囲気で心配したけど、ほどなくして物語に引き込まれて、
あとは2時間以上の長さを全く感じさせない作品に仕上げた荻原健太郎監督は、初の長編映画とは思えない手腕! CM界出身の監督さんは 腕の立つ人が多いですね!
蒼井優ちゃんが出てるって知らなかったから(ラッキー♪)って思ったんですが、
優ちゃんを映画館で観たのは『花とアリス』以来かも(^^ゞ
岩井俊二監督に惚れられた?!あの作品で見事にブレイクした記憶があります。
ボクは鈴木杏ちゃんが好きで観に行ってんけどね^^
優ちゃんって大人しそうな見た目に似合わず‘恋多き女’のイメージがあるから、
男を食う役はピッタリやと思いましたw この映画ではホンマに食ってまうねんけどww;^^
喰種である霧島董香を演じた清水富美加ちゃんは 別口でガッツリ書きたいほどの素晴らしさ!!
ボクは彼女の演技は『仮面ライダー フォーゼ』の明るいイメージしかなかったから、
アクションもこなす喰種を演じ切っていた富美加ちゃんはインパクト大きかったですね!!
そして もちろんポイントは主役の半喰種を演じた窪田正孝ですが、
ギリギリまで追い込まれる研を窪田クンが体現し切っているから、その哀しみが胸に刺さりました!
もともとが優しい性格やから、超人的な能力を手に入れても、その‘弱い’部分が変わらないどころか
さらにもろくなってしまう。
グール〈喰種〉であることを受け入れて、仲間のためには人間との戦いも辞さない董香とのキャラの対比も面白くて、そんな二人がだんだん距離を縮める展開もすごくいい。
しかし、甘いコイバナなんかにはならない。そこもいい。
喰種捜査官との戦いがクライマックスになりますが、
そもそも 喰種の方は戦いを望んではいないところがミソ。その証拠に、喫茶店をコミュニティーとして
ひっそりと生きている。
人間を食べるから 喰種が人間にとってバケモノなら、
地球上の食物連鎖の頂点にいる人間は、人間以外の全ての生物にとってバケモノなはず。
そう考えたとき、一方的に喰種を排除しようとする人間のやり方に疑問が生じてくる。
本作では‘食べる’シーンが非常に印象的に描写されているので、
ボクらがふだん何気なく食べているものも、他の生物の生命の犠牲の上で成り立っているということを思い出させられる。牛や豚にとっては人間は悪魔みたいなものなんじゃないか?
そう考えたら、グールは 食べられるものがたまたま人間だったということで、そこを全否定するのは
他の生物を食している人間側の勝手にも見えてくる。
全く好戦的ではないグールを一方的に殺した人間を見てその疑問は確信に変わりました。
人間というのはいつの世も‘他者を排除しようとする’。
いつまで経っても地球上から戦争がなくならないのはそういうこと。
グールを一方的に排除しようとする人間の行為に、
自分も人間だったからこそ疑問を感じる研が叫んだ言葉が脳裏に焼き付きました。
「この世界は 間違ってる!!!」
パンフレットの表紙がカッコよかったです📖👍
小腹が空いたので、帰りにコンビニ寄ったんですが、
普通にアンパン食えるのを初めて幸せに思いました。