THE SHALLOWS (2016)
ちょうど一年前に映画館で観て、今回はDVDで観ましたが、
ネタが分かっていたにもかかわらず、4回は「ギャアァ~~!!!」とwwビビりました;^^
『ジョーズ』がきっかけで映画好きになったから【サメ映画】への思い入れは強くて、
でも巷に氾濫してるC級のサメ映画は興味なかったんですが、
メジャーなスタジオのサメ映画としては『ディープ・ブルー』以来の傑作の予感がしてたから、
初見では期待値が高すぎたのかもしれません。
二回目やし、家やし、ビール飲みながらwくつろいで観てたらドンドン引き込まれて、
終わってみれば、ビール飲むのも忘れてました(笑)
素晴らしく美しい海の映像を堪能しながら、冷や汗が出るほどのサスペンスも味わえる本作は
まさに夏にピッタリな作品と言えるでしょう!
原題の【THE SHALLOWS】は【浅瀬】という意味で、主な舞台となる岩場のことを差していると思いますが、満潮になると足場が無くなってしまう、タイムサスペンスの要素に手に汗握ること間違いナシです!!
86分と、上映時間が短いのも素晴らしい!!
それでいて、主人公ナンシーの親子のドラマを物語に組み込み、
ラストは思いもしなかったような感動までできるオマケつき!!
ドラマを組み込んだといっても それはあくまでもさりげなく、
サスペンスの邪魔は全くしていないところが上手い!
ギリギリの状況のワンシチュエーションやから、観客を究極の状況に追い込んでジリジリ盛り上げることもできるのに、ナンシーが避難した岩場にカモメちゃんも一緒に避難する設定にすることで、
サスペンスの中にも時おりホッコリできる場面があるのがいい(カモメちゃん、本物らしい^^)。
そして、そのホッコリがあるからこそメリハリがついて、恐ろしい時はとことん恐ろしい、
まさにサスペンス映画の鑑!
本作は サスペンス演出が本当に上手いので、【サメ映画】という狭いカテゴリーの中だけではなく
【サスペンス映画】の傑作と言ってもいいでしょう!
ハリウッドのメジャー作品にしては 製作費1700万ドルの低予算でありながら、
サメのビジュアルは迫力タップリ!!!
舞台と登場人物を絞った分、サメの描写にお金を掛けているのがよくわかります。
このワンシチュエーションで1700万ドル掛けているということは、
絵作りに妥協していないということでもあります。
CGでサメを描く技術が発達したからといって、やみくもにサメを見せない演出は秀逸。
こういう点は名作『ジョーズ』を彷彿とさせますが、魅力的なヒロインを立てたことによって
ドラマ性まで際立っているのが本作のポイント。
ジャウマ・コレット=セラ監督は『エスター』などでのサスペンス演出には定評がありますが、
セラ監督の上手さが短い上映時間に凝縮された、彼の新たな代表作になったと思います。
ヒロインを演じたブレイク・ライブリーの演技は完璧と言える素晴らしさ!
終始 海の上が舞台の作品ですから、かなり過酷な状況の撮影やったと思われますが、
アクションもほぼ自分自身でこなした熱演から一時も目を離せません!
絶体絶命の状況でありながら、‘生きようとする気持ち’の強さを感じさせる決断力と行動力に惚れ惚れしてしまいます。
そんな姿を見て、ボクらはナンシーを応援せずにはいられなくなるんです。
人が‘死’を意識した時、自分にとって本当に大切な存在に気づくという展開には気持ちを揺さぶられ、
ワンシチュエーションのサスペンスにもかかわらず、そのドラマ性が深い感動までもたらしてくれる
まさに【サメ映画の新たなる傑作】!!!
【サメ映画】はいかにしてサメを退治するかも重要なポイントですが、その点でも本作は文句ナシ!!
おそらく誰も予想できなかったであろう?! 撃退方法を見せてくれます!
絶体絶命のピンチ!!!!
ナンシーは【サメ映画史】、いや、【サスペンス映画史】に残るヒロインになった(!!)と言えるでしょう!