『オーメン/最後の闘争』はまさに善と悪の闘い!!! | 【映画とアイドル】

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菅原未結(KRD8)
叶星のぞみ(五代目KONAMON)
カラフルスクリームゆうか

THE FINAL CONFLICT (1981)

 

 

 

 

前作である『オーメン2/ダミアン』を久しぶりに観て、続きが観たくなったので、二日連続で観ました^^

連チャンで観たくなるのは、シリーズものとしての作り方が上手いということですね。

今ごろ知ったんですが、当初からスタジオは三部作を想定していたそうで、なるほど 納得です。

 

 

 

 

 

 

本作は“THE FINAL CONFLICT”=『最後の闘争』というタイトル通り、

1作目から登場するメギドの7つの短剣を手に入れた神父と修道僧たちと

32歳の大人になり、駐英大使の地位にまで上り詰めたダミアンとの

正に、善と悪の真っ向勝負を描いた、完結編に相応しい作品になっています。

 

 

 

 

 

 

前二作でも、この短剣でダミアンを倒そうとする展開はありましたが、

今回は7人それぞれが7つの短剣を持つ展開なので、オープニングから盛り上がります!

 

 

 

盛り上がるとは言っても、前二作ほど衝撃的なシーンは用意されていないので、そういう点では物足りなさも無くはないですが、

前二作以上に格調高い映像が素晴らしくて、いい意味で〈ホラー映画〉を観ていることを忘れてしまいそうな面白さがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1作目の監督だったリチャード・ドナーが製作総指揮を担当していますが、そのドナーのお眼鏡にかなったグラハム・ベイカーはCM畑出身の、映画界では新鋭。

CM作りで培ったであろう見事な映像表現だけではなく、ドラマ的な要素も加味し、見事な演出を見せてくれます!

本作以降の作品は『エイリアン・ネイション』しか観たことありませんが、それも なかなか面白かった記憶がありますね。

 

 

 

 

 

撮影監督が 後に『007 カジノ・ロワイヤル』などを撮ったフィル・メイフューやから、映像の素晴らしさは折り紙付き!

特に狩りのシーンは本当に素晴らしいです!

 

 

 

シリーズの大きな魅力のひとつである ジェリー・ゴールドスミスによる音楽は今回も素晴らしくて、

完結編に相応しいスケール感をスコアで演出しているのが流石です!

 

これら一流のスタッフによって作られた本作は、コアなホラー・ファンからすれば、怖さは不足してるかもしれませんが、作品としてのレベルを捉えたら‘ホラー映画の名作’の域に達していると言ってもいいと

ボクは思いますね!

 

 

 

 

 

 

今回久しぶりに観て思ったのは、ダミアン=悪魔 という、ある種‘架空の悪’であったダミアンが、

終盤の集会シーンでは妙にリアルに見えて、昔は感じなかった類の恐ろしさを感じましたね。

それは、まるで洗脳された宗教団体みたいに見えたからです。もちろん、宗教団体=悪 というワケではありませんが、時には間違った方向に洗脳されてしまう団体があるのは、現代では普通にあること。

それは 決して特殊な団体やグループだけの話ではなく、ボクらだって 情報操作によって間違った方向に進まされる危険性は、今のネット社会では充分あり得る話やと思うんです。

そういう意味では、本作は今観ても 恐怖を感じることができる優れたホラー映画やと思いますね!

 

 

 

 

 

 

 

 

大人になったダミアンを演じたサム・ニールは当時はまだ無名に近かったと思いますが、

難しい役を見事にこなしているから、ダミアンが着実に世界を支配しようとしてる様がリアルに見えます。

こういう特殊なアイコン的キャラクターを演じてしまうと、その後の役者人生が停滞してしまう俳優さんも少なくないと思うんですが、サムの場合は『ジュラシック・パーク』などにも主演して、順調にキャリアを重ねてくれたのが嬉しかったですね。

 

 

 

 

‘イエス・キリスト復活の日’をストーリーに盛り込んで、

悪魔とキリストが正に正面から対決する展開にして盛り上げた、アンドリュー・バーキンの脚本も見事!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悪魔が主役になった本シリーズのことを苦々しく思っていた、キリスト教に信仰の熱い方も

本作のラストを観れば、その認識が覆されるでしょう。

 

 

驚くほどベタな^^ 神が勝利するシーンはしかし、本シリーズの最後を飾るに相応しい荘厳さもあり、

ずっと目に焼き付いています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本作公開から35年。

現代社会には今なお、いや、昔よりさらに様々な【悪】がはびこっています。

 

 

 

 

そんな世の中になってしまったからこそ、今こそ、この神々しい奇跡的なフィナーレが

これからの世界にも訪れることを、それが限りなく可能性がゼロに近い願望だったとしても、

願わずにはいられないのです。