『オーメン666』の悪魔は現代社会にこそ潜む恐怖 | 【映画とアイドル】

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カチンコTHE OMEN (2006)

 

 

 

オカルトホラーの大傑作『オーメン』のリメイクにあたる本作は

2006年6月6日に世界同時公開されたので、もちろん初日に行きました!

気の効いた映画館は6時(18時)から上映しているところもありましたね。

当時発売されていた本作の文庫本は666円でした^^

 

 

 

 

早いものでもう10年経ちましたが、このリメイク版の続編が作られずに残念に思ってたら、

どうも 前日譚製作の企画が持ち上がったようなので、

http://news.livedoor.com/article/detail/11475508/

完成に期待したいところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクションのイメージが強く、ホラー映画を撮ったことがないはずのジョン・ムーア監督が起用された時点で過剰な期待はしていませんでしたが、もはや名作であるオリジナルを見たことのない方が見たら充分に楽しめると思います。

 

本作を見た最初の印象は(まんまやん!)って感じでしたがw(^^ゞ

それでも DVDを買って何回か見ました。

『オーメン』の世界観自体が好きなんですよね。

他のホラーにはないセレブ感漂う雰囲気が好きです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨハネの黙示録に記された獣の数字【666】に着想を得た脚本を書いたデヴィッド・セルツァーは

ボクが一時期一番好きやった映画『ルーカスの初恋メモリー』の脚本と監督をやった人でもあって

ボクの中では偉大な映画人なんです。

 

本シリーズの面白さは、6月6日6時に生まれた悪魔の子ダミアンが現実的な手立てで世界を自分のものにしようとするところにあります。

現実社会における世界の支配者の位置に一番近いのはアメリカ大統領でしょう。

ダミアンが確実にその大統領に近付こうとするのが面白く、恐ろしいんです。

その面白さがより鮮明になったのは、大人になったダミアンを描いた『オーメン 最後の闘争』だったと思います。

 

ダミアンがまだ幼い本作においては、本人に自覚がないからこその怖さがあって、

これを 自分の子供がある程度大きくなった今見たら、子供を持つ親なら共感できる感覚があって尚更面白かったですね。

子供とは 多かれ少なかれ‘悪魔的’なものを持っているものやと思います。親にとっては。

‘天使’でいてくれるのは喋り出す前までの話ですから(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まんまやん!」とは書きましたが、このオープニングはオリジナルにはないシーンで、

どうせネタは分かってるから、最初から緊迫感を出したシーンを追加したのは素晴らしい!!

2000年代以降の不安定な社会情勢を反映させているのもリメイク作ならではでよかったです。

 

 

 

 

 

 

 

このシリーズは‘不慮の事故’を装って悪魔が邪魔な人間を消していくところが見どころで、

この基本的なシチュエーションは死神をモチーフにした『ファイナル・デスティネーション』シリーズに引き継がれていたと思います。

ちなみにボクが一番好きなホラー映画が『ファイナル~』の一作目やったりします^^

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリジナルでは映画史に残る名優グレゴリー・ペックが演じた主役

外交官役を若いリーヴ・シュライバーにしたのは正解!

若くなったことで変に比較されずに済むし、『スクリーム』で頭角を現した彼はホラーとの相性がいいと思います。

彼は声もいいですね♪

 

 

 

その妻を演じたジュリア・スタイルズは『セイブ・ザ・ラストダンス』以来好感を持っている女優さんなので、この組み合わせはよかったです!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基本的なシチュエーションが同じな分、ムーア監督は撮り方をなかなか凝っていて、

オリジナルにあったシーンをブラッシュアップしようとしてる意欲が伺えます。

 

 

 

 

 

 

 

ダミアンを演じたシーマス・デイヴィ=フィッツパトリック君が可愛らしくてw怖くないところが大きな難点ですがww 女性客には好評だったかもしれませんね(^^ゞ

本作後も俳優活動をしっかり続けているみたいです^^

 

 

 

 

 

 

 

オリジナルのキャラが強烈やったブレナン神父に名優ピート・ポスルスウェイトをもってきたのも正解。

 

 

 

 

 

オリジナルにおけるリチャード・ドナー監督の演出は素晴らしいものがありましたが、

ムーア監督は、ストーリーが観客にバレてしまってる分? ビジュアルに凝っているところが見もの!

もともとはミュージックビデオやCM畑の人やから、自然なアプローチだったともいえるでしょう。

 

 

直接関係ない人間を何気に配置して不気味さを醸し出している演出が上手いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

どうせまんまなんやからwアカデミー賞を受賞したジェリー・ゴールドスミスの超有名なスコアを使ってもよかったと思うけど、そこまでやったらホンマにまんまになってまうから使わなかったのかは謎。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『オーメン』と並ぶホラーの名作(と言っても見たことないけど;^^)『ローズマリーの赤ちゃん』の

ミア・ファローをキャスティングしたのも上手いですね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ココなんかは『セブン』的で、現代の作品らしいシーンになってます。

 

 

 

 

 

 

 

ロケ効果を活かしたシーンもキレイに撮れてて、

やはり『オーメン』は他のホラー映画にはない‘格’があって好きですね~!

 

 

 

 

 

 

 

 

異国の美しさだけではなくて、街中にいる軍隊の描写で現代の世界の政治的不安定さもきっちり表現しているのがいいです。

だからこそ 悪魔が世界のスキを突いてくる恐ろしさが増幅する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悪魔を退治するための明確なアイテムが存在するのも、このシリーズの面白さです。

 

 

 

 

 

 

 

 

オリジナルでかなりショッキングやった首チョ〇パのシーンは

アッと驚く仕掛けに変わってました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクション的なシーンはさすがにキレが増してます!

 

 

 

 

 

 

 

 

オリジナルを見たことのない方は、ストーリーを知ってるボクみたいな人の倍は楽しめるハズ!!

 

本作を楽しめたら、オリジナルの三部作を見るのもいいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここに知恵が必要である。賢い人は、獣の数字にどのような意味があるかを考えるがよい。

 数字は人間を指している。そして、数字は六百六十六である。」

~ヨハネの黙示録(13章18節)