中島哲也監督の作品は映画館で『下妻物語』を見て以来10年ぶり。
『下妻~』は大傑作やったけど、その後の作品は個人的に興味を惹かれなかったので見ていません。
そんなボクが本作を観に行こうと思ったのは、もちろんww二階堂ふみちゃんが出てたからですが^^
とりあえず作品全体の印象を書きたいと思います。
本作はブッ飛んだ作風ゆえ賛否両論を巻き起こしているみたいですが、
ボクは【賛】ですね。
原作は読んでないので、単純に映画として見てです。
本作は暴力シーンが多いですが、基本的には娯楽作なので、
118分、全く退屈せずに最後まで惹きつけられた時点で充分面白かったと言えます
だから【賛】。
際どい内容でもあるので議論が巻き起こるのは当然ですが、
2時間退屈しなかったんやから、ボクとしては間違いなく面白かったです。
ただ、暴力的なシーンが苦手な方にはオススメできません。
そういう方には苦痛でしかないかもしれません。
面白かったとはいえ、
ボクが鑑賞直後に 連れに思わずつぶやいた言葉は
「結局 何が言いたかったんや…」 でした;^^
しかし、本作、
ある種乱暴な作りでありながら、意外と余韻が残ります。
鑑賞直後の(一体ナンやったんや…)という釈然としない思いのせいで、
なんか 考えてしまうんですよね(^^ゞ
全てのキャラクターが一筋縄ではいかないような人間ばかりなので、
個々のキャラクターのことも考えてしまうのです。
ただ、全てのキャラクターが狂っているワケではありません。
イメージ的にはまるで登場人物全てがキチガイのようですが、ボクはそうは感じなかった。
いっそ、全てが狂っていた方がスッキリと楽しめたのかもしれません。
清水尋也クンは初めて観ましたが、素晴らしかったと思います!!
まだ ネタバレは書きたくないんで、感想を書くのも難しいんですが、
観た後、いっとき考えて、自分の中で出た本作のひとつのテーマというか、キーワードは
“親と娘”かな、と思いました。
おそらく、観る人それぞれで、そのキーワードは変わってくると思います。
自分も娘の父親だからか、ボクは親と娘の関係が大きなカギになっていた印象を受けました。
主人公の藤島(役所広司)と加奈子(小松菜奈)の親子関係は普通には見えない。
そもそも、藤島がどう見てもまともじゃないからです。
終始ギラギラして、汗まみれ・血まみれ・泥まみれの藤島は、
ロクデナシとはいっても、ある意味人間らしく見えましたが、
加奈子は幻影にしか見えない。
本作における親子関係は極端やけど、
加奈子の‘つかみどころの無さ’って、娘の親なら誰もが感じている部分があるような気がしました。
藤島の異常とも言える暴走は、
娘を探す親の愛情なんて甘っちょろいものではなくて、
自分が生み出してしまったかもしれない悪魔と対峙したかったんじゃないか、と思いました。
それは自分自身と対峙する、ということでもあったのかな、と。
予告を見て 小松菜奈ちゃんにピンときた方は見て損はないかも
中島監督が惚れた逸材だけに
新たなスター女優の誕生を目撃できるはずです
映画を観て気づきましたが
菜奈ちゃん―
眉毛美人です(*^.^*)