いよいよ、来月の14日の公開が迫ってきた『華麗なるギャツビー』!
バス・ラーマン監督は『オーストラリア』が興行的にコケちゃった感があったから
正直心配してたんですが(^^ゞ
先に公開されたアメリカでは大ヒット!!
キャリー・マリガンちゃんファンとして、ホッと!?してるところです^^
マリガンちゃんはメジャー系だけではなく、様々な作品に意欲的に出演していますが、
その中でも 忘れられない一本が『わたしを離さないで』です。
2年ほど前に映画館で観た時は、‘感動’という単純な言葉では表現できない、
なんとも言えない余韻があって、その答えを確認したいために 原作本も読みました。
そして、あらためて この映画の素晴らしさを実感しましたね!
【ネタバレ含みます】
1970年代のレトロな雰囲気で始まったのに、実は設定はSF― !!
70年代への郷愁溢れる映像と、そこにあるシビアなSF的設定にまず驚き、
その独特な世界観にスグに引き込まれました。
淡い初恋物語的な雰囲気がありながらも、
この子どもたちには、“臓器提供しなければならない”運命が待ちかまえている…。
臓器提供するための子供を育てているという設定は極めて非人道的なのに、
この作品には殺伐とした感じが驚くほどありません。
それは何故なのか―?
美しい風景の中、主人公たちは その苛酷な運命を受け入れて静かに生きていきます。
普通なら逃げ出したくなる環境のはずです。
マリガンちゃんも終始おだやかな表情をしている―。
普通の人たちから見たら、過酷で耐えられない運命も、
最初からそれが当たり前なものとして生きていたら、その‘過酷さ’に気付かないのか?
自身の恋心まで封印して生きているマリガンちゃんは、それなのに 不思議に不幸には見えない。
過酷な運命を共有する仲間はいる。
仲間もみんな同じ運命だから、それを普通に受け入れられるのか?
静かで美しい作風ながら、そこには差別的・非人道的な人間のエゴが確実に存在します。
しかし、その汚い部分は敢えて見せない。
どんな運命でも、それを‘受け入れる’ことで人間は平穏に過ごせるものなのか?
頭の隅には絶えず疑問がありながらも、
主人公たちと同じように、なぜか淡々とした気持ちで、時には心地良くすら感じてしまう不思議な映画です。
これほど地味な衣装が似合う、ハリウッドのトップ女優もいないでしょう(^^ゞ
本作の主人公はマリガンちゃん以外、ちょっと考えられません。
『17歳の肖像』でアカデミー賞にノミネートされましたが、個人的には本作の演技が最高やと思います。
繊細な若者を演じたアンドリュー・ガーフィールドも素晴らしい!!
アカデミー賞級の名演やと思います。
本作の彼を観て、『アメイジング・スパイダーマン』の成功を確信しましたね!
しかし、恋する気持ちが成就したからこそ
‘生きたい’という気持ちが初めて強く芽生えた二人はどうするのか―?
【生きる】ということはなんなのか―?
【死】という運命を受け入れて生きた主人公たちを観たあとでは、その答えは曖昧なままです。
そもそも、普段の生活で【生きる】ということについて考えることはそんなにない。
命の危険を感じた時は、【生きている】ことの有り難さを噛みしめることができますが、
日常ではそれはほとんどない。
【死】を当たり前に受け入れている本作の人間たちと、
【生きる】ことを前提として過ごしているボクたちの違いを考える…。
しかし、いずれにしても 誰にでも【死】は訪れます。
“それが遠い未来とは限らない”
そう思うことで、日常の景色や、まわりの大切な人たちに対する感情が、少しは変わるのかもしれません。
おととい(5月28日)に28歳になったばかりとは思えないほど
奥深い演技をするマリガンちゃん!!
彼女がディカプをwwどう翻弄?!するのか楽しみです―♪^^