先日、キーマカリーズとチチワシネマから改名し、復活ライブを行ったキーマカリーズのメンバーにA to Z方式でインタビューを行いました。

尚、キーマカリーズは新しいEPをロードトリップから5月にリリース予定。近日中にPVも公開されるという。
(キーマカリーズは幼なじみで構成された3人組。現在ベーシスト募集中)

A - ALBUM COVER

よしあき:好きなジャケットですか。PUSH KINGSのPUSH KINGSですね。
(ドラムのよしあきさんが選んだのはコチラ)

ゴツロー:私はGEORGE BENSONのGIVE ME THE NIGHTで。
(GEORGE BENSONを選んだゴツローさんはギターを担当)

だいせい:シングルなんですけどMARIMARI RHYTHMKILLER MACHINEGUNのSINCE YESTERDAY。ジャケ、歌詞カード、盤面、シングルで10インチって所、全てがそこそこ美しい。
(ボーカルのだいせいさんは「内容も今、自分が表現したい事に近い」とこちらをセレクト)

よしあき:シングル有りならオラ・セラルのラテンの如くが良かったな。

ゴツロー:それは私もですよ。

だいせい:僕もかっこつけなければそれです。
(結局3人ともオラ・セラルが一番のようです)

B - ボロフェスタ

ゴツロー:出たのは去年初めてで、その前の年に上下色違いのランジェリーで初めて遊びに行ったんですよ。その時は呼んでもらえるとかは思ってなかったので出られて嬉しかったですね。

よしあき:カレー食べたな。

ゴツロー:何回も食ってましたね。配ってる人もかわいいかったんですよ。かわいいなーと思ってたらその子がHi,how are you?を最前列で見てて、僕の牛スジが!
(「恋の夕凪」でもお馴染み、宅イチローさんのツイートより)

C - 中学の思い出

よしあき:当時、大津市で起こった事件が原因で学校側がいじめに敏感になったんですよ。そこで僕にいじめの疑いがかかって、事情聴取のためゴツローを含む友達数人が別室に集められました。

ゴツロー:ダハハハ!あったな!!

よしあき:結果、ゴツローが先生の威圧に耐えれず僕がいじめを行ってたと嘘を言って、かなり怒られました。

ゴツロー:先生に胸ぐら掴まれて「いじめてたと言え」と言われましたね。

よしあき:他の友達も、ビンタをくらったと聞きました。
(こちらがその思い出の恩師)

D - ドラム

よしあき:オーネット・コールマンのTHE SHAPE OF JAZZ TO COMEに入ってる30秒くらいのドラムソロを初めて聴いたとき、やっていることがわからなくて、好きな男性タレントは大竹まことさんです。

E - EP

よしあき:「透明」「暮らす」の2曲を収めた新しいEPが5月に出る予定です。

だいせい:2019年12月にネットに上げたデモと録音は同じなのでベースはノボルが弾いてます。

ゴツロー:録音は割とすぐ終わったんですが、ミックスをかなり悩み抜きました。

だいせい:1stアルバムが15曲入って13分。今回のシングルが2曲で10分程。尺が伸びたり変わった所もあるけど、いい状態で録音できた手応えはあります!

ゴツロー:具体的に言うと、前のアルバムよりも声が前に出るようにしたのと楽器の音も立体感を持たせる事を意識しました。アルバムの時はアンプの前にマイク一本だけ立てて録ってたのを今回はブリーフの中のマイクも立てて録音したり。

よしあき:ドラムはですね、「透明」は全体と馴染ますイメージ。「暮らす」はソリッドな感じでタイトに仕上げてもらいました。

ゴツロー:「透明」はエフェクトも積極的に使ってます。逆にもうひとつの「暮らす」はシンプルに弾く事だけに専念するのを意識しました。そこら辺を比べて聴いてもらえたら!

F - ファッション

よしあき:ゴツローは大学生になって白Teeを着だして、ワキから飼育小屋の臭いをさせながらもかなり清潔感が上がったと思います。

ゴツロー:伊藤さんのお尻の穴にトマト鍋のスープ注ぎたい。

よしあき:一時期、オムツ履いてたのも良かったよ。

ゴツロー:ゲイリー・シャイダーに憧れてやってたな。
(ゴツローさんは今後ペプシマンの様な匿名性を持った恰好もしてみたいという)

G - THE GUAYS

ゴツロー:年末のライブ動画がツイッターで回ってきたんですよ(こちら)。新曲なんですかね。イントロのリードがヒロシさんとキャプテンで入れ替わって2人とも弾くみたいな曲で。それがめちゃくちゃかっこよくて。

だいせい:あれかっこええな。

ゴツロー:2人ともギターが達人級じゃないですか。それをあの形で出せるのが圧巻だなと。

よしあき:ユッキーさんは色白なんで、ライブ後半になるにつれ紅潮していく感じが熱さを演出してて、それを見て僕も紅潮してしまいます。

ゴツロー:分かる!機関車っぽいですよね。お尻から黄色い煙が出てるイメージ。

H - Hi,how are you?

だいせい:アルバムのアートワークが白黒オンリーな所にクラストや日本のハードコアパンクからの影響を感じます。

ゴツロー:実際にDEVIATED INSTINCTとかめっちゃ好きですからね、原田さん。

よしあき:原田さんは接しやすく物腰柔らかくて面白い反面、こだわりが強く冷めている部分を感じますね。

ゴツロー:リーダーは?

よしあき:音楽の先生。
(「アイツの顔の下半分、あと髪型もたまにおもしろいと思うことあります」ゴツローさん談)

I - 今田耕司

だいせい:日生学園、脱け出したんですよね。

ゴツロー:私はかつての日生学園に感銘を受けて、自宅の便器をお母さんの入った後に素手で磨いています。

よしあき:さっき原田さんについて言った「接しやすく物腰柔らかくて面白い反面、こだわりが強く冷めている」というのは今ちゃんにも通じる気がする。

ゴツロー:言われてみればタイプ的に近いかも。

J - 十三月

だいせい:場所と物を作るときのDIY感覚にいつも心を動かされます。

ゴツロー:バンドのモチベーションに繋がってるレーベルですよね。テンションの持っていき方とか熱量とか、そういうので影響受けることができるのが良い。もっと自分から食い込みたいっていうのもありますね。競泳水着を。

K - 高校の思い出

だいせい:よしあきとは地元の同じ高校に通ってました。僕とよしあきともう一人、川邊ってやつと中学の時くら3人で仲が良かったんですが、よしあきだけ違うコースのクラスに入って一人ぼっちになったこともあって仲間外れにしていました。廊下ですれ違っても無視し合う事が多かったです。

よしあき:確かに!修学旅行に行った際に仲良かったグループが僕抜きで大富豪してたり、比較的にはみごにされることは多かったですね。
(休み時間はCRUDE SSを聴いて過ごす事が多かったという当時のよしあきさん)

L - ロケーション

ゴツロー:PVがもうすぐ公開なんですけど、「暮らす」の撮影は私の自宅付近の池を中心に敢行しました。
(「よく1人でトイレに落ちてる使用済みナプキンの収集にふけっている場所でもあります」ゴツローさん談)

よしあき:室内のシーンは、だいせいの自宅やったな。作業部屋での撮影が多くて、スタッフのほとんどが蕁麻疹、痒み、くしゃみ等アレルギーの症状が出ていてつらそうでした。

ゴツロー:そう。De+LAXじゃなくてアレルギー。

M - 宮古ミーティングス

ゴツロー:宮古ミーティングスは明大前の沖縄居酒屋、宮古で音楽談義をする集団なんですけど、東京行った時まず最初に会う前提で考える人達です。

よしあき:細かい出来ことを膨らませて、その日のハイライトにするのが物凄く上手い。

ゴツロー:音楽談義にとどまらず、猟奇的事件、陰謀論、怪談が聞けるのも醍醐味やで。
(宮古ミーティングスの年末ミーテイングより。THE GUAYSヒロシさん、TOMATO KETCHUP BOYSスズキさん、Hi,how are you?原田さん)

N - 名前

ゴツロー:改名して「チチワシネマ」が無くなって良かったという人が多いです。

だいせい:キーマカリーズを見てカレーを連想させないように行動していきたい。

ゴツロー:そうそう、文脈的に!!!!

だいせい:キーマカリーズからカレー以外の意味を持たせて行きたいというか。

O - お菓子

だいせい:一日三食の内、一食はお菓子です。

ゴツロー:一個好きなお菓子があるんですけど、名前を失念してしまったので、思い出したら後から言います。鼻の前で。

だいせい:メンバーでいるとき僕がお菓子を食べてると絶対によしあきが手を伸ばしてきて、もらおうとするのが腹立つ。

P - ポリティカル

だいせい:政治的な姿勢は、少しづつ近づいて行ってるような感覚もあります。意図してじゃなくて自然に出たんやったらそれで良いです!

ゴツロー:自分はもういい歳だし、考えますけど、今はそれを出すとかの意識ではやってないです。でもそういう思考が音に乗るとどうなるのかっていう興味はずっと持ってます。

よしあき:個人の問題でそれを曲に交えるのも個人の問題なので好きにすればいいという感じです。ただ、サイバーセキュリティ担当大臣がかなりおじいちゃんだったのは面白かったです。立川談志、内田裕也のような主張の強い方が政界に行き、辞めて帰ってきたのも何か闇を感じますね。闇鍋ですね。アントニオ猪木は上手くやってるんですかね?何かのインタビューで同じプロレスラーの前田日明が小沢一郎と喧嘩して、国税庁が入ってスポンサーをほとんど外されたなんて話もありますからね。

ゴツロー:ふ~ん。で?

Q - クイズ番組

よしあき:CM行く前に「TVの前の皆さんにだけ特別にヒント」みたいなの大嫌いです。小学生がボーカルのバンドくらい嫌いです。難易度下がって冷めます。

だいせい:ほとんどのクイズ番組の画面が明るすぎて疲れます。

ゴツロー:クイズ番組はたしかに画面明るい。

よしあき:ドレミファドンやクイズ!タイムショックでお馴染みのヒデちゃんが好きなんですよ。軽妙な司会にお笑いに寄り過ぎず、バラエティというのが全面に出てて。
(1987年…つまりSUFFERリリース前にBAD RELIGIONのTシャツを着ていた中山秀征)

R - レゲエ

ゴツロー:SCIENTISTとMAD PROFESSERのお尻の穴ならMAD PROFESSERの方がリバーブ効いてますね。

だいせい:ここ一年ぐらいでかなりレゲエに漬かり出してる。ほとんど聴く機会が無かったけど世の中に存在する音楽は大体良いって事でレゲエを意識的に聴き出した。

ゴツロー:世の中に存在する音楽は、終演後に出演者・スタッフの集合写真を撮るバンド以外、大体良いっていうのは何となくわかる気がする。

だいせい:あとはレゲエのレコードのアートワーク。ジャケ買いしてしまう良さがある。版画的な塗り潰しの多い色の面と色が重なり合って少しズレたり面からはみ出てる所。ロゴとか点で面のグラデーションを作るとかはかなり自分が物を作るときかなり影響受けてます。
(「これなんかモロです」とだいせいさん)

よしあき:ダブを今後取り入れる可能性は?

だいせい:かなり取り入れたい。声にもエフェクトかけたい。でも顔にかけるのは観る分には興奮するけどやるべきものでは無いと思います。

よしあき:ダブやるならミックスはHi,how are you?の原田さんに頼みたいな。

ゴツロー:デブがダブか……いいかもしれない!

S  - シューゲイズ

ゴツロー:EPを録ってた時期はシューゲイズとかドリームポップとかも好きでよく聴いてたのでそういうのもちょっと入ってるかと。専らPALE SAINTS、CHAPTERHOUSE、SECRET SHINE 。この3つにはかなり影響を受けましたね。轟音というよりもリバーブの浮遊感が自分は好きなんだと思うようになってきました。基本的に空間を醸し出して落ち着けるのが良いです。空間系は反響ですからね、だったら断然あいすさんのお尻の穴の方がいいだろうっていう。 それにドラムの疾走感が入ると心地いい…というか。でも結局メロディの良さにかかってるっていうのも思います。この前、Hi,how are you?の原田さんと話してたんですけど、アコギだけでその曲が聴けるかどうかみたいなのがその曲の良さの基準になってるんじゃないかという。MY BLOODY VALENTINEとかは弾き語りで聞いても多分最高じゃないですか。

よしあき:ふ~ん。で?

T - とんねるず

よしあき:「情けねぇ」とか「雨の西麻布」とか好きでした。最近知った、シングルの「がに」って曲がかなり良かったです。

ゴツロー:めちゃくちゃ展開するやつか。

よしあき:そう!ラテン調になる感じの。Hi,how are you?原田さんも言ってたんですけど、身体能力がかなり高いですよね。爆破も多用してたし。

ゴツロー:二酸化マンガンくらぶがやっぱ好きかなー。

よしあき:バラエティとかスター誕生の映像とか見て、かなり明るく破天荒と思ってたんですけど。タクシーのコントがかなり暗くてびっくりしました。

U - 宇宙

ゴツロー:規模の大きい音楽は好きだし、かっこいいと思うけど、表現として「宇宙」という言葉はあんまり使いたくない。行ったことはあるけど。

だいせい:宇宙について話をする人、山口敏太郎とか頭がイカれてる気がするんよな。

よしあき:ゴツローの口臭に銀河を感じる。

ゴツロー:私の口臭はゴールドラッシュと言われております。

V - ウイルス

だいせい:コロナウイルスのせいで収入が減って困ってる人がたくさんいるけど、こういった緊急事態のために数か月分ぐらいは賄える貯金をしておくべきだなと感じた。

ゴツロー:コロナに限らずですけど、何でも気にし過ぎると自分を苦しめるっていうのを切に思います。誰のせいとかどうでもいいのに決めたがるじゃないですか。

よしあき:ん?何か金言めいた事言おうとしてる?

W - WHILE WE'RE DEAD. THE FIRST YEAR
(2015年にKiliKiliVillaからリリースされた世界的に見ても10年代を代表する作品)

だいせい:あそこまで全部のバンドがいい状態のパンク中心のコンピって少ないと思う。

ゴツロー:以前やった対談きっかけで改めて聴いてみたら一つを除いてめちゃくちゃ良かった。ファンジンの栄森さんの文章が捻くれまくっててやばかった。面白いです。

だいせい:あの分厚い付属の本、 良かったな。人が書いた文が紙で残る事って最近あまり無いから今かなり貴重かも知れん。

X - チョメチョメ

だいせい:懐かしい写真見つけました。
よしあき:小学生の頃ですね。左から2番目がだいせい、4番目が僕です。

だいせい:ガラケーで画質悪いけどこれも。
ゴツロー:中2か3年くらい?

だいせい:2014年5月初スタジオ時!
よしあき:こんなのもある。
ゴツロー:ダハハハ!これ見て好きなお菓子思い出した!しるこサンド!!

Y - やっほー

だいせい:歌詞が分かる音源をリリースして欲しい。元はドラマーやったから歌ってるのを見たときびっくりして、みかんの皮の匂いが何故かしました。

よしあき:柑橘系なんだ!!

ゴツロー:ロードトリップでお世話になってます。

よしあき:やっほー体操・音頭を作って歯茎剥き出しになってほしい。
(左からHi,how are you?原田さん、やっほーはまいさん、インディーインタビュアーよこちんさん)

Z - 全感覚祭

だいせい:規模がどんどん大きくなっていく過程を生で感じることができて嬉しいですね。出る度に更新した自分を少しでも見せれたらと思ってやってます。

ゴツロー:人が集まったエネルギーが膨らんでブリーフからはみ出ようとしてる所がヒリヒリしててテンション上がる。こんなに体の一部が前向きになれるイベントがあるでしょうか。初期レイヴってこんなんだったのでしょうね!

だいせい:人が集まるイベントの時、色んな人が気にかけて観てくれるけど、それが普段のライブの集客に繋がらない。どうやってライブハウスでやる時も観にきてもらえるかが、課題点でもあります。


-お疲れ様でした。以上でA to Zは終わりです。最後に何か一言ありますか?

だいせい:ベース募集してます!詳しくはインタビュー内の「R」の項目にチラシが貼ってあるので。

よしあき:ということで…

三人:パッホーン!!!