【Leonessa Report 22-23】 第10節 vs ノジマ (2023.03.12) | Football is coming home

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2023.03.12 @ノエビアスタジアム神戸(観衆:1,601人)

 

【Photo】

 

【Result】

INAC Kobe Leonessa 2-0 Nojima Stella Kanagawa-Sagamihara

[I]R. Tsutsui('14)、M. Ito('41)

 

【Line Up】

1 R. Takenaka

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3 M. Doko

25 R. Tsutsui

5 S. Miyake

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2 M. Moriya

7 R. Wakisaka

27 S. Koyama('90+3 4 A. Takeshige)

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6 M. Ito('90+1 17 M. Yamamoto)

10 Y. Narumiya

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8 M. Sakaguchi('64 11 M. Takase)

9 M. Tanaka

 

Sub : 15 H. Ide 、 29 C. Minowa 、 24 H. Aikawa 、 35 M. Kakoi

 

Manager : K. J. Park

 

【Comment】

規律と一体感。


ウインターブレイクを経て再開したWEリーグ戦。その初戦となった仙台でのアウェイゲームは、相手の強度の高い守備に苦しめられながらもセットプレーに活路を見出し、髙瀬愛実の劇的な決勝ゴールによって、3ポイントを持ち帰ることに成功した。


季節も進み、随分と過ごしやすい気候の中で行われた、約2ヶ月ぶりのホームゲーム。絶対的な守護神・山下杏也加が怪我で欠場し、ベンチに控えのGKが不在という緊急事態の中、この日は武仲麗依が久々にINACのゴールを守った。
フィールドプレーヤーの並びは、毎度おなじみの「3-3-2-2」。前節に続いて、セレッソ大阪ヤンマーレディースから期限付き移籍で加入した筒井梨香と小山史乃観の二人の新戦力がスタメンに名を連ね、右の翼・守屋都弥が戦線復帰を果たした。
負傷により、なでしこジャパンのアメリカ遠征は無念の途中離脱となってしまった守屋だが、その怪我の程度が思いのほか軽かったことに、多くのサポーターが胸を撫で下ろしたことだろう。この日も縦に抜ける動きを繰り返し、右サイドから正確なクロスを数多く供給するなど、復帰初戦から持ち味を発揮。INACの攻撃に「幅」と躍動感をもたらした。
扉はまだ開いている。W杯メンバーへの滑り込みに向けて、地道にアピールを続けてもらいたいものである。


さて、試合を振り返ろう。阪口萌乃の質の高いプレースキックに筒井が頭で合わせ、2試合連続でネットを揺らした先制点。そして、明らかなオフサイドが見過ごされ、成宮唯の華麗なアシストから伊藤美紀が頭で押し込んだ2点目。
何れも相手を崩して奪った得点ではなかったし、パク・カンジョ監督が掲げる「敵陣に相手を閉じ込めるサッカー」を体現できたわけでもなかったが、それでも前半のうちに奪った2点のリードを保ちながら、しっかりと勝ち切ることができた。
いつもに比べると被シュート数がやや多かったが、ペナルティエリア内で打たれたものはごく僅かで、ゴールを脅かされた場面はほとんどなかったと記憶している。久々の公式戦出場となった武仲も、終始安定したプレーを披露し、クリーンシート達成に大きく貢献した。


試合を通して改めて感じたのは、INACは「いいチーム」であるということ。ボールを失った際に傍観しているような選手は見当たらず、全員が怠ることなくトランジションを遂行。星川敬前監督からパク・カンジョ監督に受け継がれた規律、そして何より集団としての一体感こそが、今のINAC最大の強みであると言えるのではないだろうか。


最後に、少しばかりネガティブな内容も含めておくと、なかなか適任者が定まらない左サイドには、やや物足りなさを感じた次第である。以前の記事(【Leonessa Report 22-23】 第7節 vs 長野 (2022.12.25) | Football is coming home (ameblo.jp))でも触れたが、水野蕗奈が負傷離脱した以降は、どうしてもここが気になってしまう。
この日、左ウイングバックを務めた小山はまだ18歳と若く、言わば「これからの選手」であることは認識しているが、トップカテゴリで戦ううえで必要な判断力やプレースピードが十分に備わっているとは言い難く、自身のタスクをこなすことで精一杯であるような様子が見て取れた。
本職の選手が不在の中、あらゆる選手が試されてきたわけだが、結局のところ伊藤を据えるのが最適解である、というのが私の中での結論だ。3枚のセントラルハーフの一角に置きたいのは山々なのだが、あらゆるポジションで質の高いプレーを見せてくれるユーティリティプレーヤーの「汎用性」に、どうしても頼りたくなってしまう思いである。
そのあたり、パク・カンジョ監督の目にはどのように映っただろうか。次の試合はどのようなメンバー編成で臨むのか、注目したいところである。


この勝利で6連勝。ただ、亡霊のように付き纏ってくる2位の三菱重工浦和レッズレディースも勝利したため、両者の勝ち点差は「1」のまま変わらず。依然として、壮絶な首位争いが続く。
そんな中、次節は日テレ・東京ヴェルディベレーザとの対戦が控えている。まさかの大敗を喫し、失意の準優勝に終わった皇后杯(【Leonessa Report 22-23】 皇后杯決勝 vs 日テレ(2023.01.28) | Football is coming home (ameblo.jp))の雪辱は、勝つことで果たすしかない。


これ以外の言葉は必要ないだろう。
次節、絶対ベレーザに勝利せよ。