京都伏見にある齊藤酒造が誕生したのは、1895年(明治28年)のことです。

 齊藤家の先祖は元禄の頃に泉州より当地へ移り、井筒屋伊兵衛として八代にわたって老舗を受け継ぎ呉服商を営みました。酒造業に転じたのは9代目で、当時の商標は柳正宗、大鷹などでしたが、9代目の戒名のひと文字目であった「勲」という字を取って『英勲』というブランドが誕生したのは、大正天皇の御大典を記念して明治天皇の崩御の服喪期間が過ぎた時に名付けられました。

 その後昭和、平成とこのブランドを丁寧に育て、齊藤酒造では「淡麗優雅」を理想的なお酒の味だとして、お酒はあくまで料理を飾る「脇役」であるという考えでスッキリした日本酒を作られていることが、金賞14年連続受賞という成果に現れているのかもしれません。

 

 今年の3月18日に齊藤酒造さんの「蔵開き」が開催され、伏見の日本酒まつりで開催されるきき酒会の後に合流した何人かの日本酒ピンバッジ倶楽部の会員さん達と訪れました。当日は会長の齊藤 透さんとご挨拶させていただきましたが、ピンバッジの話はそれほどしていなかったのですが、後日かつてピンバッジで応援させていただいた伏見の北川本家「富翁」の営業の方を通じて齊藤酒造さんがピンバッジに興味を示されていると連絡がありました。

 

 資料をお送りしたところ、以下のような返事がありました。「齊藤酒造㈱で営業をしております〇〇と申します。早速ご対応頂きまして誠にありがとうございます。本日会議がありまして満場一致で製作を依頼する事になりました。2種類製作を依頼したく・・・・。」

 蔵元さんたちの口コミで日本酒ピンバッジが広がり始めています。嬉しいですね。

 ピンバッジのデザインは、「英勲 上撰」のラベルを形にしました。お酒は、いわゆる普通酒、長きにわたり英勲ファンたちに愛されているお酒です。「お燗」によくあう味を求め、まろやかさとふくらみを両立し、季節の料理にあわせて温度帯を変えて楽しめる食中酒としての再興の脇役となるお酒です。

 もう一つは、英勲雪輪をピンバッジです。

「英勲 氷冷貯蔵 本醸造 300ml」のラベルデザインをベースにしたものです。

 

京都府産米「京の輝き」100%使用し、零度以下で貯蔵した、アルコール度数14度のすっきりと飲めて、穏やかな香りとキレの良さを楽しめるお酒です。

 

 現在は日本全国の地域でその特徴を大事にして、様々なお酒が造られていますが、一口飲んで、特別驚きもなく料理とともに呑んだ日本酒が、すいすいと飲めて、気が付いたら四合瓶一本開けていた・・・。そんなお酒を目指している英勲さんのお酒、なんだかすごいなぁ。

 

出典、参考文献・HP

齊藤酒造HP

伏見酒造組合HP

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