愛媛・高知・香川・徳島の道の合流点に三好市池田町があります。ここで開催される「四国酒まつり」へ、かねてより一度訪れたいと思っていいました。

 初めて参加できたのは今年の2月25日「第21回四国酒まつり」でした。四国四県のお酒が一堂に会し、その場ですべて酒が飲めるなんて!とてもありがたいイベントで、ここ数年はコロナ禍で開催されていなかったので、開催情報を目にしたときは参加を即決いたしました。

 

 

 当日は、丸亀の日本酒イベントでお知り合いになった方々も参加しておられ、池田駅で偶然合流でき、そのグループのお導きで、地元にある三芳菊酒造、今小町・中和商店の二蔵をめぐり、その後に「四国酒まつり」会場へ向かいました。

 

 

 会場でお誘いいただき二次会へと向かったところ、三芳菊酒造の宇高育子杜氏とお会いし、ご挨拶をさせていただいたところに近藤酒造の近藤敬子杜氏がいらっしゃり、お酒を酌み交わす機会を頂けました。

 その場で私達日本酒ピンバッジ倶楽部の活動をお話ししたところ、近藤敬子杜氏から「作りましょう。」とのお言葉をいただきました。

 

 近藤酒造さんは、愛媛県新居浜市に唯一残る蔵元で、1878年(明治11年)創業、「平成の名水百選」の一つに選ばれた「つづら淵」の近くに位置し、地下110mの深井戸から汲み上げた柔らかな軟水と、新居浜市内の契約農家が生産する酒造米などで地酒を醸しています。

 

 実は、近藤酒造さんは明治から5代続く酒蔵でしたが、4代目の時に焼酎やワインブームのあおりを受け、一時休蔵となっていました。

 

 

 蔵の再興を望む5代目の蔵元、近藤嘉郎(よしろう)さんが、2001年(平成13年)に自ら杜氏となり自社醸造を再開し、2008年(平成20年)酒造年度全国新酒鑑評会にて「ひめさくら(後の華姫桜)」が金賞を受賞し、造り酒屋としての復活を遂げました。

 

 

ピンバッジは、華姫桜の本醸造の一升瓶をモデルにデザインしました。食中酒にピッタリのお酒ということで、瀬戸内の料理に合うように、お米の味をしっかり引き出した旨みののった近藤酒造のレギュラー酒です。

 

 

 華姫桜の由来は、三つの意味があるとHPで五代目蔵元が語っていました。

一つは、宴を華やかにしたい

二つめは、愛媛県の姫

三つめは、桜。

1970年ころに台風で蔵にある桜が倒れましたが、当時の蔵人たちが、その桜を翌年から桜の下でお花見ができるくらいまで回復させてしてくれた事によるそうです。また、現在は老木となったその桜は様々な支えをすることで現在も生きていますが、酒蔵の仕事も多くの方々の支えで続けることができる事を忘れないようにと先代の蔵元が語っていたそうです。

 

 近藤酒造さんのレギュラー酒をモデルにした「華姫桜」のピンバッジ、ボトルデザインで、とても落ち着いた素敵な仕上がりになりました。

 どこかの町の酒場で、この素敵なピンバッジをつけた方がいらっしゃれば、愛媛県・宴の華やかさ・復活した桜を思いつつ「華姫桜」を酌み交わしましょう。

 

 乾杯!

 

出典、参考文献・HP

近藤酒造HP

環境省HP

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