この妖艶な梅の木の下で、
足を止め見惚れた雨の夜から
来る日も来る日もこの梅の下を通り、
遂に美し過ぎるあまり話しかけるようになりました。
上質の着物を羽織らせて貰ったような気持ちで、心が温まり、恋をした様な軽やかな足取りで家路につきます。幸せです。
花の美しさを感じる力は、加齢に関係がある気がします。見え方が随分前と違います。若さに劣るものが増えるのと同時に、それ以上に知覚しているものが増えているのは間違いないです。
視力動体視力がまだ衰えていない今だからプラスαがはっきりある事を確認できているのだとも思います。
私は、今まで加齢していく事にそんなに怯えた事はなく、むしろ歳が増える事がとてもいつも嬉しく思ってきました。若さにしかない特権も簡単に手離せてきたのも加齢への魅力を正直に感じさせてくれる人が近くに居たからかも知れません。歳を重ねる事はとても魅力です。
ダイヤモンドがひとつ増える様なもんですよね。
目に見えて分かりやすいものより、感じる力がないと見えて来ないものの魅力を分かち合える人とのお喋り。これほど楽しいものはありません。感受性を養われた人々の美しさです。
来週は、素直に加齢している人達に会いに行きます。これが、私のご褒美。
春の魅惑とご褒美。とても楽しみにしています。