『愛しのティーナ』というタイトルでトリノ在住だった女性が500チェントと暮らした日々のエッセイをトリノに居た時に日本人の友人に貸してもらって読んだことがあった。
なかなかストレスフルな走り屋の多いトリノの街中で、エンジン故障でクラクション鳴らされまくって、冷や汗をかきながら家路を辿った作者のシーンが忘れられない。
「自分だったら泣きながら誰かに電話して、迎えにきてもらうな~。」
新型500を見ては、世の中かわいい格好をするのには苦労が必要だった時代は終わったとしみじみ思う。
寒いけれども、薄手のワンピース。
暑いいけれども、タートルネック。
時間かかるけど、ネイルアート。
ちょっと疲れるけど、ピンヒール。
修理に出てるほうが多いけど、ヴェスパ。
来月、サラダしか食べられないけどブランドのバッグ。
手入れと時間が必要だけど、ぬいぐるみの様なペット。
他のワイン買う枠が狭まるけれど、ヴァレンティーニ。
まだまだ、私は飲みこなしていない方だけれど、何ヴィンティージか開けて飲む機会をお客様に持たせてもらっている。先日グラスで、Sさんが来ていたのでグラスで開けますよと言ったら、
もっのすごい笑顔と目がキラキラになった。なかなか、その一言でそこまで人を笑顔にするワインも滅多にない。そういう日は、ティー二が呼んだお客様が不思議と次々と現れる。
その日のうちに最後の一杯だけ残った。ブログに書くほどでもなかったので、置いておいた。
昨日、私は出先で少し大変な事があって救急車に乗って病院に行ってきた。
『今月無休』の約束通り、夜店を開けたが、心配をして『バナナ・みかん・ゼリー』の『完全病人セット』を手に様子を伺いに飲みに来てくれた人が若かったので、お礼に半額で飲ませてあげた。飲ませてあげたというか、飲んでいただいたのだが、まぁ何かブツブツ言ってた。
こういう根が素直で人の気持ちに寄り添えるような人は、ワインがよくわかる事だろう。
愛しのティー二は、皆さんに開栓していることを告知するまでもなく走り去って行った。
この子は、嵐のティー二だったな。
2002trebbiano
お味は、他のワインを買う枠を狭めてしまうけれど、また買いたくなるようなものでした☆
また、そのうち持ってきますね。