APPIANOの共同制作所の一級品。SANCT VALENTIN
今回、バレンタイン企画で使わせていただきましたが、いや~全く素晴らしかった。
ピンパリでは、実は共同制作所モノはなるべく使わないようにしている。
「ひとつひとつ気持ちををこめた出会い」
そういうことが、店のコンセプトであったりするので、人にしても人を大切にできなさそうな人、または執着心が偏った方にはおひきとり願っていながらにして、かろうじて店の運営を保たせていただいているので、
ワインもなるべくのところ丁寧に造られた、もしくは人に伝える芯の強さを持っているワインを選んでいるつもりだ。
なので、共同制作所のワインはその土地の成り立ち等からして、個人的にその醸造所のあり方を尊重したりはしているが、ここイチ!という訴えかたをしてくるワインが少ないので、やはり選考する際リストにはあがってこない。
安定を基本スタイルに考えているから、仕方がないとは思うが。
(安定は悪くないこと。人々の暮らしを農業として成り立たせるにはスタンダードからはみ出さないことは非常に大切な事だ。)
なので、自分の路線でワインを買っているこの地下のアングラバーでは、スタンダードなんて言葉はいらないので、自然に外されてきたアイテムである。
でもでも、久々にじっくり一週間向き合わせていただいたSANCT VALENTINさん、いい仕事をしてくれました。
一品¥500でおつまみを合わせて遊ばせていただいたことも私にとっては本当に楽しかった。
心底、このワインを分解して読み取る(飲み取る?)ことが自分なりにできた気がする!
お客様からも大絶賛のアイテムだったので、ひとつ1つまた様子を見てたまには登場させたいと思いますが、このハイレベル・スタンダードの驚異。他にはないですね。
心の扉をドンドンドン!と、叩く声まではきこえないけれど、整合性というか筆遣いというか、非常に正しさを感じさせてくれるワイン達でした。
私には、イタリアワインの泥臭さが大切だったりするので、そういうワインに一週間店を支配されることは実は面白くなくて(笑)ちょこまかANTANOのSAGRANTINOなんかをサイドで開けていたのですが、
実は、それを飲んでいただくことに結び付けていたワインが2001のLAGREINでした。
密かにラグラインだけ、自腹でバックビンテージを出していました。(間違いなく美味しいのでね!)
その泥味(どろっぽさ)がわかる人だけに、ネクストステージとしてサグランティーノをご用意していたのですが、皆様反応いい感じでした。
結局、SANCT VALENTINシリーズは国際品種が殆どですが、門外に飛び出したゲヴュルツを省けば、唯一地葡萄でとどまっているのはラグライン。このラグラインが、今回実はうちのお客様には一番人気だったというわけのです。(ご指名はピノネロちゃんがナンバーワンでしたが、延長おかわりはラグラインちゃんでしたっ!!)
やりますね。ラグライン。
・・・・ではなく、(そうかもしれないけどラグラインも褒めておきましょうやっぱり!)
やりますね。お客様。
あなたの舌は、もうイタリア舌になっている!!!(byケンシロウ)
やっぱり、恋しいのねイタリアどろどろ人情ワイン。
わかりましたわよ。
来週水曜日からは、ネッビオーロ大特集行います。
ファッチャーモ ラ リモナータ !! (←ディープキスしようぜって意味だよん。)