昨日は残念な夕方からの雨にお客さんの出足が悪かった。


待てど暮らせど、だーれも降りて来てくれないので、しゃがんで料理本を読んでいた。


それも昭和60年に発行されたマガジンハウスのBRUTUS。


タイトルは『快楽的男の食卓』


なんだかスゴーい豪快かつカッコイイのだ。そしてなんと言っても最初から最後まで一人の文章なのだ。


料理をしているところで洋服の袖口などが見え隠れするのだが、その服もチョット古くて可愛い。


料理は、平気でウサギさんのココとココをぶつ切りにして~とか書いてたりする。


要するにもう、イタリアや中国そのまんまなのだ。


これを編集しているおっちゃんの文章がこれまたとってもやーらしーくて、


消費者の性欲を掻き立てて興奮したところで料理をさせる→勢いのある料理になる→現地の味に近くなる。


日本人のおとなしい気質をよく把握しているというわけである。


まだ、この本を見て料理をしていないのだけれども、昨日はおとといから仕込んでいたトリッパの煮込みを

用意していた。イタリアに居た頃はトリッパもよく家で使ったりしていたが、正直何処で売ってるのか知らないから封印していた。それが、良く行く食料品店に豚さんだけれども胃袋がたまたま置いていたので、思わず作ってみた。このクソ暑いのに・・・(笑)


それが、昨日は小憎たらしい雨で食事時はだーれも食べに来てくれなかった。


なので、隣のまそほさんが「大きなジャンボンを買ったから、美味しいからおすそ分けするわ~」と来てくれた瞬間にトリッパの物々交換をした。

私達は、この一年半ありとあらゆるものを物々交換してきた。それも今週末でおしまい。

まそほさん閉店だからだ。

ギャートルズはこの先食糧難に陥るかも知れない・・・・。

なーんて、ギャートルズは物々交換相手をすでに見つけている。ふふふ。

何故かお米やキムチをくれる帽子屋さん。


と、ととと横道にそれてしまったが、

昨日はめでたくこのトリッパを食してくれる救世主が現れた☆


神の施しかいたずらの様だった。


そして、何故かこの神様からの天使はスッゴク大物を連れて遊びにきてくれた。


またまたイタリア人の造り手なのだ!!


それも、わがピンパリで愛用させていただいているVALPOLICELLAの造り手BERTANI!!!


「来てくださってありがとうございます。アナタは16番目の造り手としての訪問者です。」


と告げると「16という数字は箸にも棒にもひっかからない数字だね~。」と苦笑。


周りにいたインポーターさんは、気を遣って「アメフトなら結構沢山でするから16番もメンバーじゃない?いいじゃない!!」と言ってくれたのも墓穴。

「アメフトは15人で、16番目からベンチ!!」


まぁ、私が言わなければ良かった数字でクタッとしたテンションで彼は二杯ほどコーヒーを飲み、

樽に 『16番BERTANI』 とサインして、旅と仕事の疲れで最後の余力を振り絞って笑顔で写真を撮ってくれたのを最後にいっぱいいいっぱいの表情でHOTELに帰っていった。


BERTANI

その後、インポーターさんと天使の酒屋さんがトリッパを食べながら反省会のような形でくつろいでいってくれた。


トリッパ(胃袋)は、めでたく色んな人の胃袋におさまりさぞかし喜んでいたと思う☆



trippa