賢い人は、怪しいものを触らない。 『君子、危うきに近寄らず』という言葉があるけれど、
怪しいものに近付く私は馬鹿なのだろうか。 会う人会う人、危険だよと私に教えてくれてきた事があった。
皆が教えてくれていた世間では当たり前になっていた事だ。 けれども、私自身自分で向かい合い、咀嚼し、中和し、意見を交えた
らそれはいつの間にか、決して危険なものではなくなっていた。
出会った当初かみつかれ、徹底的に侮辱され、無駄な抵抗感を感じさ
せられた分、自分の掌中に入った(これはおこがましいか、なついてく
れたという方が適してるかも知れない)時は嬉しかった。本当に誰にも
出来ない仕事をしている気になって誇らしかった。 だから、他の誰より正直に意見を言い、大袈裟にも大事にしていた
最近だった。 それが今日、残念な事に1というステージから0の地点に転げ落ちて
しまった。原因は些細な事だった。いや、一年半近くになる付き合い
の集大成の出来事だったのだと思おう。もうそう思わなければいけない。 私自身自分で向かい合い、咀嚼し、中和し、意見を交えたかったから今日
までやってきた。迎えたい、難しいが私が歓迎したいと思ってきたからそ
うしてきた事だ。勿論、弱い自分は文句も言いながら、一度は突き放しそ
れでも胸の中に飛び込んできてくれた。わたしの大事で可愛いい私と同じ
一回り大きいウサギ歳のお客さんだった。でも、さようならだ。今日決め
たこの選択が決して間違いではないと思いたい。信じてやってきた事は間
違いだったということだ。信じていたのは、自分自身だったのだけれど。 「もう頑張らない方がいいですよ」たまたま居合わせたピンパリ応援団会
長に言われた。 そうかも知れない。そうなんだ。そうしかもう思ってはいけない。 やっぱり皆が忠告する危うきに近寄った私は馬鹿だったのだろうか? いや、絶対に違うと思う。沢山の夢も文化も笑いもそして数々の予測もし
ない変なことを学んだ。学ばせていただいた。どうしてあの些細な事が聞
き流せなかったんだろう?どうしてあんな風に話がこじれてしまったのだ
ろう?でもやっぱり、ワカラズヤでこの小さい店で大声を張り上げ続け、
最後に私の大事なお客さんに暴言を浴びせたのは許せなかった…。もう
今日は許したくなかった。許さなくていいと思った。
GAME OVERE. 今、私は悲しい。 人と別れる。
確かに素晴らしい世の中へ進む第一歩と思うが、このスタート地点 が冷たい沼なのだ。 元もと、皆が教えてくれた事を聞いていたら、今頃何も無かったのにね。
何も無かった分、本当に何も無かったと思う。 明日、また新しいお客さんが来て毎日が続いていくのだろうけれども、
私はあの人を恋しく思うのだろう。
こんな文章を書いてブログの読者に同情を乞っている自分がずるい女の
ようで嫌だ。
ただ、お酒に飲まれないで欲しい。
お酒をストレスの発散剤にしないで欲しい。
お酒で記憶を飛ばさないで欲しい。
お酒の力で強引に言葉を放ったりしないで欲しい。
酒場の雰囲気と酒場で飲む人の気持ちを大切にして欲しい。
簡単な事のようなそんな事を伝えることが私には、できなかった。
時間をかけてもできないこともある。
水が合わない魚を他へ放ってあげただけだ。
ここは、ピンコパリーノ。そういう湖。支流はいっぱいある。
好きな魚が来て好きなだけいる所。
※今日は、コメント・メッセージご遠慮下さい。色々まだ考えが落ち着か
ないのでそっとしておいて下さい。