今日は木曜日。

来週の今日はもう来年になってる!そして、私たちは、今頃イタリアに!!わーい!


 今回イタリアに行くのはPIEMONTE州にあるMONFORTE D'ALBAという町。そこに拠点をおいて周辺をうろうろするつもり。そう、私が5年前まで生活していた村。第3の故郷なのです。

 

 今年の4月ヴェローナのVINITALY(ワインの見本市)などに行った後、久々寄ったのが最後で半年程で又行けるというのは大変贅沢な話だが、今回はかなりショックなことがあり尋ねることになった。

 長年お世話になり、(特に飲むことに関して)本当に実の親戚や兄弟より精神的に近くにいてくれている、お兄さんとお姉さん達3人の共同経営していた店を12/31を機に閉店することになったと聞かされた。秋の初めにこの話を聞いた時は帰る家がなくなってしまったかの様に孤独を感じた。

 4月に訪れた時は、日本に帰ってから友達のだーれもいなかった大阪で1からやり直して、レストラン業から離れそのほかの仕事を2.つ3つ4つと掛け持ちして労働漬けの日々と、ワインの世界にもう戻れないかなと思いながらPINCO PALLINOの開店までこぎつけたこと、その他悲しいことと嬉しいこととがもうごちゃ混ぜに入ったおもちゃ箱のような状態だったので、BAROLO村からMONFORTEに差しかかる坂道を上がって行く時は、懐かしい変わらない景色に涙が溢れ止まらなくなっていた。みんなと再会した時には泣きながらというより、笑いながらの超泣の抱擁だった。

 時間が経つと色んなことが変わっていく、MONFORTEを離れてからすぐ知った同じアパートの住人のおじいさんの死(トリュフ売買の重鎮だった)、GIOVANNI CONTERNO氏の崩御(MONFORTINOの生産者)、BEPPE FARINASSOの急逝(BAROLOというワインをいかに偉大で重要な食事に欠かせない飲み物であるかということを地域のレストランに教え、若きレストラン業者を支えてくれていた人。たぶんこの人がいなかったらBAROLOが世に注目されるのももっと遅かったと思う。)、そして今年ROCCHE DEI MANZONIのVALENTINIご夫妻の死去。

 村に戻ると良いことも聞きたくないことも少しずつ増え、時間の経過を受け入れなければならない。生まれたての赤ちゃんだった子も可愛い髪留めをつけて笑ってくれるようになっていたりする。迎えてくれる友達は変わらない。それが本当に有難い。ただ、今回この店の閉店でお兄さんはリヒテンシュタインの人なので何処に行ってしまうのかは知らない。姉妹のお姉ちゃんの方はペンション経営、妹はお嫁に行くらしい。

もうみんなでこの場所で会えなくなるのかと思うと、飛行機チケットを取らずにはいられなかった。

その一瞬を摑みたい気持ち。二つとないものを知っていること。忘れられない心の故郷があること。

私、幸せです。

今年、この人たちとカウントダウンします。

日本でできた新しい女友達と、私の大事なPINCO PALLINOでできた可愛いお客さんを連れて。

いってきます。