ひたちなか市外野

こどもと大人のためのピアノ教室

講師の小室典子です

 

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このゴールデンウィークは

普段、手を付けない箇所の片付けをしています。

 

今日は懐かしい物を発見して

しばし片付けの手が止まりました。

 

大学3年の春に教育実習をした時に

お別れ会で頂いた色紙です。

(茨城大学付属中で1か月間教育実習をしました)

 

 

 

 

「りっぱな先生になってください」

という言葉に

心がチクっと痛みました。

 

というのも

私は

教員採用試験に合格して

赴任先の学校も決まっていたのに

ピアノを続けたくて

採用を断ってしまったからです。

 

ギリギリまで悩んで

教育委員会に断りの電話を入れたものだから

3月31日付の新聞に

赴任先の学校と私の名前が載ってしまいました。

 

 

 

私はピアノが弾きたくて大学の音楽科へ入学しました。

それなので最初は教員になることは考えていませんでした。

 

でも、教育学部は教員の免許を取得しないと卒業できません。

それで大学3年の春に中学校の教育実習をしたのです。

 

その実習をきっけに

学校教員になるかどうか本格的に悩み始めました。

 

悩みながらも

大学4年の夏に教員採用試験を受けたのは

「小学校の教育実習をすると、絶対に教員になりたくなるよ」と

先輩たちに言われていたからです。

 

小学校の教育実習は

大学4年の秋にすることになっていました。

 

「試験を受けなかったら、あとで教員になりたくなっても、なれないよ」

と友人にも言われて試験を受けたのです。

 

 

秋に行った小学校の教育実習でも

中学校の実習同様に

たくさんの感動をもらいました。

 

ですが

教員になるかどうか

ますます悩んでしまいました。

 

理由は

全体指導をすることに馴染めなかったからです。

 

ちゃんと理解できていない児童を置き去りにして

先へ進めてしまうと

その児童は取り残されてしまいます。

 

かといって

そういう子に合わせて授業をすると

理解できている児童を足踏み状態にさせてしまいます。

 

特にリコーダーなどの授業でそのことを強く感じました。

 

個人指導なら丁寧に指導できます。

一人一人、ちゃんと面倒を見てあげれば

必ずできるようになるのです。

 

休み時間や放課後に

そういう子に個人指導をすればよいのかもしれませんが

教師は、授業以外にも諸々の仕事がありますから

個人指導をして個別対応に一生懸命になればなるほど

自分で自分の首を絞めることになります。

 

 

そのジレンマに悩みました。

 

学校の授業の良さは

ピアノなど習ったことが無く、音楽とは全く縁のなかった子供達にも、音楽の楽しさや、すばらしさを伝えられることです。

 

そういう意味ではやりがいを感じました。

 

音楽鑑賞のような内容なら問題はないのですが

楽器の技術指導を全体指導で行う点が

どうしてもなじめなかったのです。

 

それでピアノ講師の道を選んだのです。

 

 

学校教員にならなかった理由は、他にもう一つありました。

 

大学在学中から

結婚披露宴やレストランなどで

ピアノやエレクトーンを演奏をするアルバイトをしていました。

演奏するのが楽しくて、卒業後もその仕事を続けたかったのです。

 

学校教員になってしまったら

演奏の仕事はできなくなってしまいます。

 

音楽を教えるのと、

自分が演奏するのは

全く違います。

 

 

色々考えて

学校教師にはならない結論を出しました。

 

父は、私が学校教員にならなかったことについて、直接は何も言いませんでしたが

私が教員にならなかったことを大変残念がっていたことを、父の知り合いの方から後になって聞きました。

 

「せっかく教員になれるというのに、娘は採用を断ったんだよ。教員になりたくてもなれない人がいるのに…」

と言って嘆いていたそうです。

 

 

実は私自身も

ある人から

「あなたが受かったせいで、一人落ちているんだよ。受かったのに教員にならないのは我儘だ」

と言われたのがきっかけで

また色々悩み始めてしまいました。

 

長いブログになってしまったので

この続きはまたあとで書きます。