小室典子ピアノ教室では、子供の生徒さんにも大人の生徒さんにも、リトミック的手法を取り入れたリズム指導をしています。

 

「タタタタ」や「ターアー」などのリズムを実際に弾いてみると、間が均等にならずに詰まってしまったり、長さが短すぎたり、で、正確なリズムを弾けない場合があります。

口で唱えれば、リズム通りにちゃんと言えるのですが、リズムを「喋ること」にばかり意識が行ってしまって、リズムの持つ空間と時間を体感覚として捉えていない時にそのようなことが起こります。

 

そんな時、リズムの体感覚をつかんでもらうために、レッスンで生徒さんに実際にそのリズムを体で動いて表現していただきます。

たとえば、「タタタタ」というリズムを、口で唱えながら(リズム唱しながら)同時に手拍子します。

次に足も使って「タタタタ」と小刻みに走ります。

手と足を同時に動かすこともします。

簡単そうですが、やってみるとこれが案外難しく、早いリズムほど手だけ先に叩いてしまって足と合わないことが多いです。

 

「ターアー ターアー」というリズムは、リズム唱しながら大きく円を描くように手拍子し、大股で歩きます。

手を強くたたいたり静かに叩いたり、力強く歩いたり静かに歩いたり・・と強弱をつけられますし、そのリズムの持つ勢いの違いもわかります。

 

手と足が別々のリズムを打ったり、右手と左手で別々のリズムを打つなど、一つのリズムパターンを様々な角度から体験してもらうことで、脳がどんどん活性化されて、複雑なリズムも理解しやすくなります。

 

こうしたレッスンを続けていきますと、生き生きしたリズムを表現できるようになって、リズム感の良い演奏に繋がります。